| 平成20年5月16日 文教常任委員会 |
1 閉会中の継続調査事件 「生涯学習社会の構築について」を議題とし、「人権教育の推進」について、人権教育課長の説明を聴取した。 森脇保仁 平成19年に発行された指導資料「男女共同参画社会の実現をめざす教育の実践に向けて」においては、特にジェンダーフリーについてかなり是正されたと思うが、以前の内容と比べてどのように変わったのか。 人権教育課長) 国の男女共同参画基本計画(第二次)において、社会的性別「ジェンダー」の視点が明確に位置づけられるとともに、「ジェンダーフリー」という用語を使用して性差を否定したり、男らしさや女らしさなど男女の区別をなくすことは、男女共同参画社会の理念と異なることが示されたことを踏まえ、当該資料の中で「ジェンダーフリー」という用語を使わないこととしたことや、行き過ぎた性差を否定して中性を目指すようなことについては、実践事例等から是正するなど国の方針に沿って改訂している。 森脇保仁 「ジェンダーフリー」という用語は使用されていないが、内容的には従来のジェンダーフリーの考え方がそのまま残っており、改訂された内容が不十分ではないかと思う。 男らしさ、女らしさについてのアンケート調査における海外との比較でも、男らしさ女らしさに対する肯定的な回答が日本だけ非常に少なかった。 また、一般的に男の子は泣いたらいけないというような指導をしてはいけないと言われているが、そのようなことで本当に強い子が育つのか疑問である。教育においてジェンダーフリーとのけじめをつけてもらわなければ、本来の教育が返ってマイナスになっている部分があるのではないかと強く思うことから、ぜひ全体的に検討し直してほしいがどうか。 人権教育課長 男女共同参画社会の基本理念は、男、女という大きなくくりで決めつけることではなく、男女ともに一人一人の人間として尊重し合い、協力し合うことで国や社会、地域、家族をつくり上げていくことにある。乱暴な言葉使いや所作があることに対しては、相手を傷つけるものであり、そのようなことがないよう人権教育を進めており、今後とも一人一人の子供たちが男であれ女であれ、持てる力を十分発揮できるような人権教育を進めてまいりたい。 3 そ の 他 森脇保仁 前回、4月16日の文教常任委員会で、@宝塚市におけるほとんどの学校で卒業式や入学式において国歌斉唱が適切に行われていないこと、A学習指導要領では小学校の音楽の授業で君が代を歌うように指導することになっているが、どの学校も音楽の授業で指導していないことを指摘した上で、県教委の調査による卒業式及び入学式での国旗国歌に関する調査結果において、国歌斉唱が100%実施されているとの宝塚市教委からの報告は事実に反するため、再調査を実施するように求めた件に対し、義務教育課長から事実と異なる点については、事実かどうか調査を行い、法令に違反するような行為があれば是正指導を行うとの答弁があったが、その後どのような調査指導をされたのか伺いたい。 義務教育課長 調査の結果からは、宝塚市において学習指導要領に大きく抵触するような内容は見受けられなかったが、委員ご指摘のように指導に不十分な面があることから、さらに指導の充実を図るよう当該市に求めたところであり、当該市からは今後一層の充実を図るとの回答を得ている。 森脇保仁 今の答弁では調査結果に具体性がなく、どの学校で実施され、歌えるように指導できたのか、また指導の定義も分からない。また、実施できているのに不十分なところは改善するというのも不自然である。再度、音楽の授業における君が代の指導について明瞭な答弁をお願いする。 義務教育課長 市教委からの報告では、校長からの聞き取りによると、音楽の授業における指導については、定期的に教育課程を点検する中で、各学校とも学習指導要領に沿って国歌「君が代」の指導が行われているとのことであった。また、今後、さらに指導状況の把握に努め、指導の充実を図るとの回答を得ている。 なお、今回の調査については、学習指導要領では国歌「君が代」を指導することという規定であることから、指導の有無について調査を行ったものであり、実施できているのに指導するとは不自然ではないかとのご指摘については、新しい学習指導要領で「歌えるように指導すること」と改訂されることを踏まえ、市教委に対し今後さらに詳細な状況把握や指導の充実を図ることを求めたものである。 森脇保仁 学習指導要領の改訂により、「歌えるように」という言葉が盛り込まれたというが、「学習指導要領解説」という本には、「国歌「君が代」をいずれの学年においても指導し、入学式や卒業式等必要な時にはいつでも歌えるようにしておかなけらばならない」とあり、従前の指導という言葉を故意に曲解することを避けるために、「歌えるように」という言葉が新たに入れられたものであり、君が代を指導する趣旨は従前とまったく変わっていない。 また、校長から聞いたということであるが、どの学校がどうだったのかという具体的な答弁はまったくなかった。私が聞く限りでは、音楽の授業で君が代を指導した学校はないし、音楽の専門家でもない校長が、式の前日に君が代を教えなければならないという実態は、音楽の授業で教えていないことが原因ではないかと思う。私の小学生の子供も音楽の授業で君が代を教えてもらったことはないし、式の前日に校長が教えてくれたと言っている。また、ある小学校の校長に面談して聞いたところ、音楽の授業で君が代の指導を行ったということは聞いていないし、自分が教えるときに子供たちがそれまでに教わったことがないと感じたとの回答であった。 要するに、県教委は市教委としての見解を聞いただけで、実質的に調査をしたとは言えず、市教委に対し、指摘を受け、各学校の校長にアンケートのような形で聞くなど、調査の依頼ができないのか不満に思っている。あらためて調査を実施していただけないか。 義務教育課長 県教委としては市教委に対して調査を行うものであり、各学校の状況をどのような方法で把握するかについては市教委の判断である。 また、県教委と市教委は信頼と協力のもとでさまざまな事務を進めており、当該市の教育長が明言したことである以上、県教委としてはそれを信頼するものである。 森脇保仁 市教委の言っていることが実態と違うから調査をしてほしいと言っているわけである。市教委には信頼性が足らない。指摘を受け調査を行うことは県教委の仕事ではないのか。 森脇保仁 市教委に対し適切に調査したところであり、不適切な部分に対しては、さらに指導充実を図るよう求めてまいりたい。 森脇保仁 もっと明瞭な答弁をお願いしたい。指導するということは、間違った事実があるから指導するわけであり、事実確認もできないようなことでは指導にならない。 国歌の実施状況についても明瞭な答弁がなかったためあらためて伺うが、県が毎年実施している卒業式・入学式での国旗国歌に関する調査について、阪神北地域のデータでは国歌斉唱が100%実施できたとされているが、当該調査結果の数字は事実と異なり誤りがあると指摘しているのである。前回の委員会で、学校における具体的な事例を挙げて国歌斉唱ができていないことを説明したが、学校の式典に来賓として出席した市会議員や民生委員の方からも同様の証言もある。 宝塚市内にある全小中学校について、口頭では状況も分からないし、責任の所在も不明になってしまうことから、国歌斉唱ができたのかどうか、学校ごとの斉唱状況が分かるように校長から文書で報告してもらうしかない。 なお、国歌斉唱の定義を参考までに言うと、平成16年1月16日における文教常任委員会での私の質問に対し当時の義務教育課長が、大方あるいはかなりの生徒が歌っていれば斉唱されたと判断できると答弁されている。斉唱の定義を示して再調査をすべきであると思うが、もう一度依頼されてはどうか。 矢尾田 勝委員長 文部科学省、県教委及び市教委との関係を十分理解した上で、各学校に対する県教委としての役割や指導範囲を踏まえなければ、いつまでもこの議論はすれ違いのままである。その理解の差がこの調査の不満につながっていることから、その点を踏まえて答弁できないか。 岡野教育次長 県教委としては、学習指導要領に則って実施されているかどうかを聞いており、国歌斉唱についてもプログラムに則って実施しているとの報告を得ている。 また、歌えていないのではないかとか声が小さいのではないかとの問題については、市教委において指導すべき項目であることから、指導の強化をお願いしているところである。 なお、県教委としては市教委に対し命令を発する立場にないため、その点についてご理解いただきたい。 森脇保仁 今、国歌斉唱の状況について答弁されたが、県の調査結果では100%実施となっているのに、プログラムに則っているが、歌っていない場合もあるというのは矛盾していないのか。 岡野教育次長 当該調査については、どの程度歌っているかというところまで問うているものではない。 森脇保仁 状況調査は、各学校において君が代を斉唱しているかどうかについて市教委に集計を求めたものであり、100%国歌斉唱を行ったとの数字が間違っていると言っているのであり、実態として歌っていない学校が多いと言っているのである。市内37校のうち歌っているのは10校程度までではないか。県として報告が間違っているなら是正するのが当然ではないのか。職員組合に政治的な綱領や運動方針があり、教育現場で国歌斉唱や国旗掲揚に反対していることは知っているが、自分の政治的な信条を教育現場に持ち込むべきではないと思う。大切なことは子供たちにとって学習指導要領に定めた一定水準の教育を受けることが守られているかであり、国歌斉唱についても同様のことである。その水準が確保されていないため県会議員として教育行政をチェックする責任があることから、適切に対応されるよう再度の調査を要求する。 矢尾田 勝委員長 君が代を歌わなかったと言っても何人歌わなかったかという問題もあるし、県教委は市教委との間に信頼関係があると主張することも理解できるが、いずれにせよ、県としての報告にはいささか事実と異なる点があるのではないかとの指摘がある以上、当該調査については、市教委とも十分協議を行い、できるだけ目に見えるような形で、そのような指摘が少しでも少なくなるような報告書を提出してもらうことができないか。 岡野教育次長 ご指摘のあった点については市教委にも伝えたい。 矢尾田 勝委員長 伝えた上で、できる限り返事も聞いていただければありがたいので依頼をしておく。 |
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