平成18年9月20日   第288回定例会一般質問
○(森脇保仁議員)  自由民主党議員団の森脇保仁でございます。お昼からの1番でありますが、よろしくお願いいたします。
 本日は、5項目7点についてお伺いいたします。
 「教育は国家百年の計」と言われます。いかなる国にとっても、人づくりは国の礎であり、教育は国の将来を左右する一大事として重要視されてきました。我が国においては、古来より、教育には極めて熱心に取り組んできました。
 戦後制定されました教育基本法につきましても、国民全体で教育改革を進め、我が国の未来を切り開く教育を実現していくためには、時代の要請に合ったもの に抜本的に見直す必要があり、現在、教育基本法の全部改正案が国会において閉会中審査が行われております。大いに国民的議論が待たれるところです。
 さて、教員の資質向上については、先日、中央教育審議会から、教員の免許更新制を導入すべしとの答申があったところであり、今日の教育改革の主要なテーマの一つであると思います。
 さて、質問の第1項目は、指導力不足教員に対する対応についてであります。
 我が党の総裁候補の安倍晋三代議士は、間もなく総裁に選出される見込みでございますが、その著書「美しい国へ」の中で、「指導力不足の教員がふえ続けている。生徒と正常なコミュニケーションのとれない問題教師は枚挙にいとまがない」と指摘されています。
 県においても、指導力不足教員に対するフォローアップシステムを平成16年度から開始しています。平成16年度は県立の教員3名と市町立の教員 3名で計6名、17年度の新規研修は市町立の教員の2名のみであります。これは、他県と比べても研修人数は相対的に少ないのであります。初年度の平成16 年度の比較では、人口100万人当たり1.48人で、全国都道府県・政令市60のうち39位となっており、平成17年度は最も下位のグループになると思わ れます。
 私は、学校評議員を初めとする地域の方々やPTAの役員などから話を伺う機会が多々ありますが、必ず指導力不足教員の話題となります。これらの方々の話から、各学校一、二名の指導力不足教員が存在するのではという感じすら受けるのです。
 昨年、ある小学校では、1学期の5月ごろから50代の先生の授業が成り立たなくなっていました。その先生は、児童に授業上の間違いを指摘され る、生徒とコミュニケーションできないなどの結果、学級崩壊が起こってしまったので、PTAが随時、授業参観して実態を確認し、教頭が授業を代行し、2学 期からは臨時教員が担任してクラスは落ちついたのであります。結局、その先生は、2学期から6ヵ月の病気療養の後、今年度は他校に移り、学校間をたらい回 しとなっているのではないかと思います。精神科で診断書は書いてもらっているが、そもそも授業や学級運営ができないのが問題であります。このような指導力 不足教員が担任になると、児童はやりきれなく、授業もざわつき、学級崩壊が起こるのも当然であると思うのです。
 また、他の小学校では、新卒で採用され、5年間で5回療養休暇を繰り返しており、初任者研修も受けていない先生がいるそうです。こうなると、休職による減給もなく、意図的ではないかと疑う向きもあります。
 精神性疾患による1ヵ月以上の病気休暇を取得した本県の先生は、平成15年225人、平成16年256人、平成17年303人と、2年で約 34%アップと急増しております。フォローアップシステムの導入と同時期に精神性疾患が急増したのは、精神科の医師は本人の訴えをもとに診断書を出さざる を得ず、それによってフォローアップシステム逃れが安易に行われているのではないかと指摘する向きもあります。また、校長も、それを知りながら、みずから 判断するのをためらい、事なかれ主義になっているのではないかとも考えられます。
 また、逆に、校長の把握している指導力不足教員と思われる対象者の正確な数が県教育委員会の集計に正確に反映されているのかどうか、疑問を感ずる側面もあります。
 そこで、平成16年度より実施してきましたフォローアップシステムの研修対象者が少ないことについて、システムの運用に問題がないのか、また、今後の運営方針についてお伺いいたします。
 次に、質問の第2項目、学校における食育の推進についてであります。
 平成18年4月1日、「食の安全安心と食育に関する条例」が施行されました。他県では、食の安全に関する条例が一般的な中で、本県では、食品の 安全性及び食品に対する信頼性の確保を基盤にした上で、食育の推進により心身の健康の増進、豊かな人間形成、明るい家庭づくりを、また、食の安全安心と食 育の推進により豊かで活力ある社会の実現をめざすもので、意欲的で評価できる内容となっております。
 その条例に先立ち、学校教育においては、平成17年4月より食育推進事業が、食の乱れを正すことや望ましい食習慣を子供のころから身につける 必要性を背景にして、モデル校6校で、平成18年度は4校を追加して実施されています。その実績を踏まえ、本年度中に食育のあり方検討委員会において実践 プログラムが作成されるとともに、県条例に基づく食育の推進計画の中にも、学校における食育が入ってくると聞いております。
 私の地元西谷小学校では、モデル校として熱心な取り組みがなされております。子供たちは、田植えや草取り、稲刈りのほか、地場の黒豆や小豆な どの農作業体験により命の循環を知り、自然学校での3日間連続の朝食づくりでは生活力をはぐくむ取り組みがなされています。また、給食を工夫して弁当箱に 詰める実践や地元の食材を使った地産地消の給食、バイキング形式にて選択能力を養う実践など、給食を教材化して利用することで、食に関する指導と学校給食 の一体的な展開を図っています。西谷小学校では、これまでの食育の取り組みをまとめ、11月17日に研究実践の発表が行われると聞いております。
 この間の最大の成果は、児童に生きる力につながる自尊心、自尊感情が生まれたことであり、さらに、好き嫌いがなくなった、家で皿洗いや食事の 準備など手伝いができるようになったと聞いております。そのほか、朝ご飯をきっちりとり、生活が規則正しくなり、問題行動が減るなど、期待できるのではな いでしょうか。ただ、学校でやっても、家庭で手伝わせるなど家庭との連携が課題であると聞いております。
 そこで、県教育委員会は、モデル校の成果や課題を検討した上で、県全体の展開をどのように図っていくのか、また、校内の食育計画の策定とその 実践に参画し、これを職務とする栄養教諭の配置は、県全体に食育の展開を図る上で不可欠であると思いますが、栄養教諭をどのように活用されようとしている のか、さらに配置計画についてもお伺いをいたします。
 次に、質問の第3項目、総合選抜制度の早期廃止についてであります。
 兵庫県公立高等学校の総合選抜制度は、昭和28年に5学区で始まり、過度の受験競争を防ぐなどの効果があったその反面、住居により学校が決ま り、行きたい学校を選べないことから、みずから学ぶ意欲の低下、学校間の横並び一律化が進んできました。また、世間一般に関心の高い国公立大学や有名私立 大学への進学実績も、私学や単独選抜の有名公立校の後塵を拝していると言わざるを得ません。
 また、このたびの平成17年度総合的な全県基礎学力調査でも、総合選抜の地域の中学2年生の理科、数学の正答率は明らかに低く、総合選抜の地域であるがために中学校の学力低下もあるのではと心配されるところです。
 進学率が97%を超え、中学校を卒業した者のほとんどが高校に進学する今、自分の目標に照らして学びたいことを主体的に選ぶことが可能になるよ う、多様なコースや特色学科の設置、総合学科や単位制高校を提供しようというのが本県の高校教育改革の特徴であります。その結果、全国で兵庫県と京都市の みに残っている総合選抜制度は、時代の要請に合わないものとなっております。
 そこで、第二次高校教育改革において、伊丹学区、宝塚学区、西宮学区の総合選抜を複数志願選抜へ移行できるよう、県教委として、早期に市教委 や中学校、保護者などへ複数志願選抜の周知を図るべきと思いますが、いかがお考えか、お尋ねいたします。また、あわせて、宝塚学区については、学区の拡大 が選択肢確保のため不可欠と考えますが、いかがでしょうか。
 次に、質問の第4項目、第二名神高速道路における追加インターチェンジ及びサービスエリアの設置についてであります。
 西日本高速道路株式会社は、近畿自動車道名古屋神戸線、いわゆる第二名神高速道路のうち、滋賀県内の甲賀土山から大津間の完成時期を1年前倒しして、来年度中に完成させる方針を固めた旨の報道が先日ありました。
 第二名神高速道路は、西日本の大動脈である中国自動車道や名神高速道路の渋滞を緩和し、災害や事故の際に代替する目的で計画がなされ、念願の高 槻市から神戸市間は平成30年度末に完成予定とお聞きしています。しかし、現行計画において、第二名神高速道路には山陽自動車道及び中国自動車道と接続す る予定の神戸ジャンクションから川西インターチェンジ間においてはインターチェンジの計画がなされていません。このままでは、宝塚市は通過するのみとなっ てしまいます。
 また、県では、第二名神高速道路に接して宝塚新都市計画があり、既に一部の区域では阪神野外CSRや里山林整備に向けた取り組みを実施中であ ります。当該計画地は、地域の南端のJR武田尾駅から三宮駅へは約1時間、大阪駅へは約40分と立地条件に恵まれた自然豊かな地域であります。この地域の 潜在的ポテンシャルを顕在化するためにも、また、宝塚新都市への展望をつなぐ上で、また、宝塚北部を中心とする地域の均衡ある発展のためにも、インター チェンジがぜひとも必要だと思うのであります。
 また、当該インターチェンジには高速バスの停留所などを設置するとともに、あわせて、付近にサービスエリアを設置していただきたいと思いま す。そのサービスエリアを阪神野外CSR施設と並ぶ新都市開発への導入施設として、宝塚北部や丹波地域の特産品の販売を行ったり、花と緑の庭園や里山を体 験できるスペースを設けるとともに、農村ツーリズム案内施設を設置する、あるいはさらに規模拡大して、淡路市にあるようなハイウェイオアシスも構想できる のではないでしょうか。
 平成16年、第278回定例会においても、私はこの問題を取り上げ、知事からは「宝塚北部でのインターチェンジの追加は、地域の発展や新都市 開発を構想していく上で必要不可欠である」旨の答弁があったところです。県においても、本年6月に国等に対して行った平成19年度国の予算編成に対する提 案の中で、「第二名神高速道路の早期実現のため、高槻市から神戸市間の事業を促進すること」という提案を行いつつ、具体的に「計画中の宝塚新都市への追加 インターチェンジやサービスエリアの設置検討を求める」旨の要望を行っていただいております。
 そこで、第二名神高速道路における宝塚北部の追加インターチェンジやサービスエリアの整備見通しと県の今後の対応方針についてお伺いいたしま す。あわせて、インターチェンジ設置の際、アクセス道路となる南北の県道塩瀬宝塚線や県道切畑道場線の改良が必要となりますが、県の対応についてお伺いを いたします。
 最後に、質問の第5項目は、中心市街地活性化の推進についてであります。以下3点についてお伺いいたします。
 第1点目は、まちづくり三法の見直しに伴う県の土地利用計画についてであります。
 本年、まちづくり三法、すなわち都市計画法、中心市街地活性化法、大規模小売店舗立地法、いわゆる大店立地法の見直しが行われ、5月に都市計画 法の改正、6月に中心市街地活性化法の改正が公布されました。大型商業施設の郊外出店を規制し、地方都市の中心市街地ににぎわいを取り戻すのがその趣旨で あります。
 平成12年のまちづくり三法制定以来、その目的とした中心市街地の空洞化に歯どめをかけることができず、宝塚市の逆瀬川再開発のキーテナントの撤退が象徴するように、中心市街地の集客力の低下が進行し、現状は依然として厳しい傾向が続いております。
 原因としては、大店立地法が既存の中小店との店舗の規模や閉店時間等の商業調整を行わないこと、また、郊外への大型店出店については、都市計画 法に基づいて市町が都市計画の観点から規制することを想定していましたが、市町単独では効果が発揮しにくく、むしろ出店に拍車がかかっていることなどが指 摘されています。
 このたびの改正都市計画法では、延べ床面積1万平方メートル超の大型店の郊外出店を原則禁止するとともに、市町による都市計画決定等に知事が 同意する際に、関係する市町から意見を求めることができるようにし、周辺地域の影響を考慮する仕組みができることとなります。このことによって、郊外の土 地利用の規制を大幅に強化する一方、商業施設などを中心市街地に誘導するものであり、中心市街地の衰退に歯どめをかけ、活性化につながるものと大いに期待 しております。
 兵庫県では、広域的な土地利用の観点から、大型商業施設等の立地を規制・誘導する広域土地利用プログラムを策定し、その中で、大型商業施設な どの集客施設の規模や立地の範囲を3段階に分け、すなわち「広域商業ゾーン」、または「地域商業ゾーン」、「その他ゾーン」を設定し、このプログラムにお けるゾーニングを都市計画区域マスタープランに位置づける予定とお聞きしています。また、兵庫県のプログラムは、準工業地域等への出店を抑制するほか、床 面積の基準も国より厳しくなると聞いております。
 そこで、広域土地利用プログラム策定に当たり、今後、地元市町とどのように連携を図り、まちづくり三法をどのように施策に反映させようとしているのか、今後の取り組み方針についてお伺いいたします。
 次に、第2点目、改正都市計画法施行前の大規模商業施設出店規制についてであります。
 宝塚市に隣接する伊丹市において、用途地域が工業地域である工場跡地に、地上6階、地下1階、延べ床面積約16万平方メートル、うち店舗面積4 万6,000平方メートルで、駐車場は約2,700台の大規模商業施設「伊丹西ショッピングセンター」が平成20年7月に開業するとお聞きしております。
 既に伊丹市では、平成14年にJR伊丹駅前にダイヤモンドシティ テラスが開業しており、街の商業者の声を聞くと、「売り上げが15%ないし30%減少 した」と言われております。とても顧客のすみ分けや店舗の共存共栄ができる状態にはなっていないのであります。この上、同規模のショッピングセンターがさ らにできると、影響ははかり知れません。
 また、大店立地法の観点から、予定地以南の県道尼崎宝塚線は未整備であり、1日来店車両約8,700台も交通量が増加すれば、大変な交通渋滞 と地域の生活の深刻な影響は必至であります。そのため、大店立地法に先立つ「大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例」に基づく基本計画が 現在県に提出され、意見聴取されており、審議会にかけられますが、毅然とした対応が不可欠であることを強く申し上げておきます。
 さて、今般の改正都市計画法では、都市計画区域等の区域内における大規模集客施設の立地に係る規制の見直しを行い、今回報道された大型商業施 設開設予定地の工業地域では、改正後は床面積1万平方メートル超の店舗等は、用途地域の変更または用途を緩和する地区計画決定によらなければ立地すること は不可能となる地域であります。また、県が策定する広域土地利用プログラムの広域商業ゾーンにおいても、床面積1万平方メートルを超える大型店が出店可能 な地域は、阪神地域では、伊丹駅周辺、宝塚駅周辺など11地区に限定される予定だとお聞きしています。
 今回は、このような国、県の施策動向を見越して、事業者が駆け込み申請を行っているものと考えられ、今後、県が誘導しようとする施策に反して いると思いますが、事業者へはどのような指導を行う予定であるのか、また、今後、今回と同じように駆け込み申請をしようとする事業者があらわれた場合の取 り組み方針について、お伺いします。
 最後は、第3点目、中小商店街の活性化についてであります。
 宝塚市では、阪急電車の宝塚線と今津線の各駅を中心に商店街が形成され、そのうち5駅に再開発商業地があります。その背後には大規模な住宅地が 広がっており、こうした商業施設は、人々の暮らしに重要なインフラとして維持していくことが必要であります。巨大ショッピングセンターが隣接の市境に進出 することにより、既存の中小商店街や再開発商業地への影響が懸念されております。
 今回改正されました中心市街地活性化法では、意欲のある主体に重点的な支援をすることとしており、市街地での質の高い生活確保という側面から、商業の活性化やハード面の整備にとどまらず、多様な都市機能の中心市街地への集約を行うこととしております。
 中心市街地活性化計画は、内閣総理大臣の認定を受け、まちづくりに関連する多様な主体が目標を共有し、連携をとりつつ、効果的に事業を推進する という振興策を、選択と集中により実施するものであります。また、市町が策定する基本計画には、数値目標と検証を義務づけ、認定の対象は1市町につき原則 1区域で、計画期間はおおむね5年とのことであります。
 宝塚市内の再開発商業地の一つであります逆瀬川のアピアは、都市再生モデル調査地区に含まれ、活性化検討委員会により、福祉サービスや健康づ くり教室など生活に必要なものがそろったコンパクトタウンをめざす取り組みがなされています。このほかにも宝塚市内には、鉄道の各駅前を核に広がった、大 きさ、広がり、商店街の内容等に特性や事情が異なる市街地があり、これらに国の定めた一律の支援策だけではなく、地域に応じたきめ細かい支援が必要だと思 うのであります。
 例えば、神戸市の甲南本通商店街のように地域のまちづくりへの積極的参加や学生イベント等を展開して活性化に取り組んでいるものの、規模的に中小の商店街は今回の中心市街地活性化計画の認定対象外として取り残されるのではないかと懸念されます。
 本県においても人口減少・高齢化社会が訪れます。このような状況下においては、時代に対応した地域ごとの都市像を描き、それに即した都市の計画 を構築することが必要となります。今後は、コンパクトな都市づくりを心がけるとともに、駅前商店街などの市街地のまちづくりにおいては、住民が中心となる べきであり、仮に中心市街地活性化計画の認定対象外になった商業施設においても、市町及び住民が主体となるきめ細やかな施策を推進すべきであると思ってい ます。
 さらに、地元商店街の中には、広域商圏を予定した商業施設開設などにより影響を受けるところや中心市街地の大型店舗閉鎖に伴い影響を受けることになるところがあり、そのような近隣商店街などへの支援を行う必要があるのではないでしょうか。
 そこで、県として、やる気はあるけれども、規模的に中心市街地活性化計画の対象にならない商店街や大型店閉鎖に伴う空き店舗対策を必要としてい る商店街に対して、集客力維持などの地域経済の活力保持と雇用の確保等について、どのような支援策を考えているのか、お伺いいたします。
 以上、元気兵庫の創造を願いつつ、私からの質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(石原修三)  井戸知事。
  〔井戸知事登壇〕
○知事(井戸敏三)  自由民主党議員団の森脇保仁議員のご質問にお答えいたします。
 私からは、中心市街地活性化の推進についてお答えします。
 まず、まちづくり三法の見直しに伴う県の土地利用計画についてです。
 本県では、市街地周辺への大型店舗等へ進出対策として、改正都市計画法の施行に先んじまして、地域事情を踏まえ、より細やかな対応ができるよ う、関係市町との緊密な連携と合意のもとに、広域土地利用プログラムを今月末には策定していきたい、このようなことで準備を進めています。今後、県として は、阪神間の広域土地利用プログラムのゾーニングを平成19年度早期に都市計画区域マスタープランに位置づけることとし、また、市町は、それに沿って都市 計画マスタープラン、特別用途地区などの都市計画に反映させ、より実効性のある大型店舗等の立地の規制・誘導を図ることにしています。
 これらの規制・誘導とあわせて、アドバイザー派遣や空き店舗の活用、総合的な駐車場対策などを行いまして、意欲のあるまちづくり団体や市町を 支援するなど、いわばアクセルとブレーキを組み合わせて、中心市街地をにぎわいと活力のある街として再生を図るように努めてまいりたいと考えています。
 改正都市計画法の施行前の大型商業施設出店規制についてもお尋ねがありました。
 今回のイオンの計画は極めて大規模であって、周辺の都市機能への影響が大きいと考えられます。また、この地区は、9月末に策定予定の広域土地利 用プログラムにおいては、大規模店舗等の立地を抑制するゾーンとしているところでもあります。そのような状況でありますので、既に制度化しております大規 模集客施設条例に基づいて、慎重に審査等の手続を進めているところです。
 具体的には、地元伊丹市だけではなく、隣接する尼崎市や宝塚市についても意見を聞きますとともに、庁内関係部局会議を開催して、広域的な交通 対策や生活道路への進入防止対策、周辺の景観・環境に対する配慮など、都市機能との調和を図るための措置を十分検討し、審議会に諮った上で、3ヵ月が審査 期間となっていますので、10月3日までに県としての意見を設置者に通知する予定としております。
 同条例によりますこのたびの手続が終了しなければ、建築の着手を認めないこととしておりますので、事業者に対しては、より適切で効果のある指導を進めていきたい、このように考えております。
 ただ、今回の改正都市計画法が、既に出店準備に着手している事業者等の権利保護にも配慮して、1年6ヵ月の周知期間が設けられたという経過もあ りますので、現実に、絶対に進出を阻止するとか禁止するというようなことが困難であるということは、制度的に困難であるということは、ご理解をいただきた いと存じます。したがいまして、できるだけ都市機能の観点から指導を徹底いたしまして、調整を図っていきたい、このように考えているところでございます。 また、同様の事案があれば、厳正に対処してまいります。
 中小商店街の活性化についてもお触れいただきました。
 商店街は、その規模が中小であっても、逆瀬川駅前など宝塚市内の商店街を見ても、身近な買い物の場であるというほかに、地域の文化活動を担うコ ミュニティ機能も担っていますし、地域経済活動の中心としての街の顔など、重要な役割を果たしています。しかしながら、中小の商店街は、後継者不足とか空 き店舗が発生するなど県下共通の課題に加えて、地域によってはショッピングセンター進出など競合施設の立地による影響を受けるなど、厳しい環境にあるのも 事実であります。
 これには二つのサイドから考えていかなければいけないと考えています。
 1つは、地域環境の課題でありまして、商店街としての魅力ある装置づくりを考える必要があります。アーケードや歩道などの整備などハードの面もそうですし、あわせて、イベントなどの魅力づくりが必要となります。
 第2は、ソフト対策であります。商圏をにらんだニーズへの柔軟な品ぞろえとか、大規模店舗にないきめの細かいサービスを進めるとか、少子・高齢 化に即応した商店街づくりをめざす必要があるのではないでしょうか。私は、大規模店、量販店は若者の店、商店街のようなサービスの行き届く町並みは、高齢 者にとっては望ましい店ではないかと激励をしています。
 そのような意味では、みずからの活性化や地域の魅力向上に取り組む商店街に対して、市町と連携して幅広い支援を行っていく必要があります。後 継者のいない商店の継承をめざす商店継承バンク事業ですとか、創業相談で店舗の円滑な継承を促進していきますほか、空き店舗を活用した新規開業やコミュニ ティ施設の設置について助成する事業を行っておりますし、特に、大規模店の進出で影響を受ける地域には、街の魅力向上のための施設整備や集客イベントなど の支援を、そして大型店の退店地域についても、新規出店促進のための家賃助成制度なども設けています。
 いずれにせよ、厳しい困難な状況でありますけれども、まちのにぎわいづくり一括助成制度なども活用していただきながら、中小商店街の振興の中心はやはり人である、商店街を担う人をつくることを基本に、地域に愛される中小商店街の活性化に取り組んでまいります。
 以上、私からの答弁とさせていただきます。
○副議長(石原修三)  原口県土整備部長。
  〔原口県土整備部長登壇〕
○県土整備部長(原口和夫)  第二名神高速道路における追加インターチェンジ及びサービスエリアの設置につきましてお答え申し上げます。
 第二名神高速道路の神戸市から高槻市までの間の道路計画でございますが、川西市、箕面市、そして茨木市にインターチェンジを設置、そして、茨木 市にパーキングエリアを設置するよう計画されております。県内でこの高速道路の整備効果を生かしていきますためには、新都市計画がある宝塚市北部地域に追 加インターチェンジを設置することがぜひとも必要と考えております。
 また、サービスエリアにつきましても、第二名神の残土を受け入れる予定の県有地の活用によりまして経済的に設置できること、そして、さらには 約50キロメートルに1ヵ所の基準となっておりますサービスエリアの設置間隔から見ましても、この地域が適地であります。このようなことから、国や西日本 高速道路株式会社にサービスエリアの設置を要望しているところでございます。
 現段階におきましては、追加インターチェンジを早期に整備することは、需要面などから困難と考えられますので、これにかわりますサービスエリ アを活用しましたETC専用の簡易な、いわゆるスマートインターチェンジの設置を要望いたしまして、今後、第二名神の整備にあわせまして実現をしていきた いと考えております。
 また、県道塩瀬宝塚線につきましては、第二名神の工事用道路として整備することとしております。インターチェンジが具体化をした際には、県道切畑道場線も含めまして、必要なアクセス道路整備を検討してまいりたいというふうに考えております。
○副議長(石原修三)  吉本教育長。
  〔吉本教育長登壇〕
○教育長(吉本知之)  教育に関しますご質問3項目についてお答え申し上げます。
 まず、指導力不足教員に対する対応についてです。
 本県では、できる限り早期に教員の指導力向上対策を講じることが授業や学級運営においても必要であるとの考えから、きめ細かな指導・支援体制を構築しているところでございます。
 具体には、教員の状況に応じ、まず、学校現場での指導・支援、あるいは市町教委等での短期研修を教育事務所に配置をいたしておりますサポートチームによる支援のもとで実施し、それでも改善が見られない場合は、県立教育研修所での長期研修を実施することとしております。
 この取り組みでの平成16年度から平成18年4月までの実績といたしましては、教育研修所での研修が必要と判定した教員を含めまして、フォロー アップの対象とした教員は197名でございます。そのうち、改善が図られた者が60名、退職をした者が22名、平成18年4月現在、指導力向上のための支 援や研修を受けている者が115名となっております。他府県と一概には比較できないものの、着実にその成果が上がっているものと考えております。
 なお、精神性疾患の者はフォローアップシステムから除外をしておりますが、担当医の診断に加えまして、健康管理審査会での厳正な審査の上、認 定をしているところでございます。精神疾患による休職者の発生率を見ましても、平成16年度の全国平均が0.39%であるのに対しまして、本県では 0.21%と全国平均を下回っているところでございます。
 今後、指導力の不足する教員への対応につきましては、市町教委や校長との連携を深めながら、より早期の段階での把握に努めますとともに、効果 的な指導・支援システムの充実強化を図ってまいります。また、増加傾向にございます精神性疾患の者への対応につきましても、専門家との連携のもと、メンタ ルヘルス研修や職場復帰トレーニング等のメンタルヘルス対策の充実にも努めてまいりたいと考えております。
 次に、学校における食育の推進についてでございます。
 学校における食育を推進するため、現在、モデル校を指定いたしますとともに、食育のあり方検討委員会を設置し、県下全域で食育を実践するための調査研究を行っております。
 モデル校での成果といたしましては、子供たちの食に関する意識が高まり、生活リズムが整うことにより心身の安定が見られ、授業態度にも変化があ らわれてきております。また、食育を着実に定着させるための課題といたしましては、校内連携体制の構築や家庭、地域における実践への啓発・支援など、学 校、地域の実情に応じたきめの細かい総合的な対策が必要であると考えております。
 このため、モデル校での具体的な取り組みなどを盛り込みました実践プログラムを活用した教職員への研修会の開催、教育活動全体の中で食育が広 く行われるようにする、各教科における取り組みの体系化、児童生徒の発達段階に応じた本県独自のわかりやすい学習教材の開発、さらに家庭や地域ぐるみで食 育を行うための啓発・広報の充実など、食育の全県展開に向けまして、総合的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、栄養教諭につきましては、学校内のみならず、家庭、地域との連携における食育推進のための指導的役割が期待をされております。学校栄養 職員から栄養教諭への早期の任用が望ましいと考えております。このため、市町における学校での食育の取り組み状況等を考慮しながら、平成19年度からの栄 養教諭の段階的な配置に向けて検討を進めているところであります。
 次に、総合選抜制度の早期廃止についてであります。
 総合選抜学区への新しい選抜制度の導入に当たりましては、学区内の高校の個性化、多様化の進捗状況を踏まえつつ、地域の意見を参考にしながら、 その導入を進めているところでございます。西宮、宝塚、伊丹の各学区におきましては、特色ある専門学科として、県立西宮高校や宝塚北高校に音楽科や演劇科 を設置するとともに、総合学科として、伊丹北高校に加えまして、平成19年度に西宮今津高校にも設置をいたしますなど、それぞれの学区内で個性化、特色化 が進みつつあると認識をしております。また、西宮や伊丹学区におきましては、市町教委におきまして選抜制度のあり方についての委員会が設置され、宝塚学区 では、選抜制度に関する市民の意向調査を実施する方向で検討していると聞いております。新しい選抜制度への関心が高まりつつあると考えております。
 県としても、各市町で開催をされますPTAの研修会など、さまざまな機会をとらえまして、新しい選抜制度について、その趣旨や内容に加えまして、既に制度を導入した学区での検証結果について説明をいたしますなど、新制度の周知、理解に努めているところでございます。
 これらの取り組みに加えまして、新しい選抜制度を円滑に導入をするためには、中学校でのきめの細かい進路指導が必要なことから、各市町教委とも十分意見調整をしながら進めてまいりたいと考えております。
 なお、学区のあり方につきましては、学校選択における地域間の公平性や通学の利便性など、さまざまな観点から総合的に検討する必要があると考えておりまして、今後、関係市教委の意見も聴取しながら、適切な学区のあり方について検討をしていきたいと考えております。