| 平成18年3月2日 第286回定例会一般質問 |
○(森脇保仁議員) おはようございます。自由民主党議員団の森脇保仁でございます。 早速4項目6点に絞りまして質問をしたいと思います。 初めに、第1項目、少子化対策についてお伺いいたします。 国は、平成元年の1.57ショック、平成6年のエンゼルプラン以来、子供をふやすことと女性を労働力として活用することの二つを目的に、出生率低下の原 因は、子育てをする環境が整っていないからだという前提のもと、保育所の整備など、働く女性の仕事と子育ての両立を中心に取り組んできました。しかし、合 計特殊出生率は計画どおり反転せず、下がり続け、平成15年、16年と1.29でまだ低下傾向が続いており、底割れ状態と言えるのではないでしょうか。危 機感を持った政府は、平成15年の少子化対策基本法により、内閣府に総理を会長とする全閣僚による少子化社会対策会議を設置し、少子化の社会対策大綱を決 定し、危機感を持って少子化の流れを変えるための施策に集中的に取り組むこととしました。 一方、本県では、昨年3月の私の一般質問に対し、知事は、「少子化は高齢者と若者の数が急激にバランスを欠くという過渡期の問題」と答えられ ましたが、私は、やはり少子化の流れを変えるということをしっかりと基本に事業を展開すべきと思うのであります。これまで、本県においては、「すこやか ひょうご子ども未来プラン」の策定推進などの少子化対策を実施してまいりましたが、ややもすれば少子化対策は、既に生まれた子供への対策や、仕事と子育て の両立に重点を置いてきた感があります。 現在、県は、昨年8月に、総合的に少子対策を推進するために少子対策本部を設置し、体制づくりをされました。また、新しい「ひょうご子ども未 来プラン」を、一つに、子供をふやす、二つに、未来を担う子供の育成、三つに、バランスを欠いた状態に対応する社会システムの変革の考えのもとに作成され つつあり、総合的な計画として一定の評価をするものであります。 しかし、少子化対策に関するメニューをそろえることよりも、仕事と子育ての両立支援施策が、少子化対策として本当に効果があったのかの検証は 今なおできておりません。いま一度、めざすべき社会の理念を明確にし、県民と共通の認識に立つことが重要であります。まず、個人主義あるいは権利主義の偏 重からの家族や地域社会の崩壊へと向かっている現代社会の反省が必要ではないかと思います。安易な中絶は生命の尊厳を侵し、軽んずる風潮を生んでいます。 出生率を低下させる直接原因となっている母体保護法の改正や厳格な運用を行うべきだと思います。さらに、子育ての質の観点から、専業主婦の子育ての再評価 や、ゼロ歳児保育や長時間保育の見直しが必要ではないかと思います。 そうした視点に立って、社会全体が活力ある成熟への道を進むことを願いつつ、以下、少子化対策について質問をいたします。 まず、第1点、中絶の抑制についてであります。 平成15年の出生数は過去最低の112万人と、第2次ベビーブームのピーク時の209万人に比べ、約半数となっています。本県でも、平成15年には約5万人の出生数がありましたが、年々減少傾向にあり、過去最低を更新し続けています。 一方、人工妊娠中絶件数は、平成15年は32万件であり、届け出がないものを含めると、実数はその三、四倍にもなると言われております。昨年1 月1日付の日経新聞によりますと、第3子を身ごもった女性の13%、第4子では30%が中絶を選び、50歳未満の既婚女性のうち4人に1人が経験者とも言 われており、一般的に既婚女性の中絶が多く行われている状況です。また、未成年者の人工妊娠中絶件数は年々増加しており、厚生労働省の母体保護統計によれ ば、1998年から2000年は増加率も10%台で推移し、2001年には公称4万6,511件と過去最多を更新しています。 本県においても、平成15年度の人工妊娠中絶件数は、公称約1万2,000件に上っています。 テレビでも、妊娠8週間目の胎児が笑ったりしている映像を見たことがあります。生命の誕生は、出産ではなく、受胎の瞬間から始まるのがよくわか ります。もとより、生まれてくれば、飢え死にするほどの経済的理由などあるはずもなく、無制限に中絶が行われているのが現状であります。まさに日本人は、 世界にまれな不道徳な国民になっているのであります。学校では「人を殺すな」と言う先生が、「産むも産まないも女性の自己決定権だ」と教えています。生命 尊重の観点から、いかにしても正当化しようのない現状の安易な中絶を早急になくすことは当然のことであり、少子化対策の面でも決定打となることは明々白々 であります。 本県では、母子保健の分野で、「健やか親子21」という運動の中で、10代の人工妊娠中絶実施率の減少という目標を掲げています。私は、10 代の人工妊娠中絶実施率の減少はもちろんのこと、すべての年齢層において人工妊娠中絶実施率の半減を図るための施策が必要だと思うのであります。 そこで、人工妊娠中絶の根拠は母体保護法であり、根本的な問題解決のためには、法改正の必要があるかもしれませんが、少子化対策の観点から も、知事は、出生数の公称約2割にも上る中絶数があること、さらには、その中絶件数の3倍から4倍に相当する中絶が行われていることについて、どのような ご見解をお持ちになっているのか、また、これらの問題に対する具体的な取り組みについてお伺いいたします。 次に、第2点、働く女性を支援するための法人事業税超過課税の活用についてであります。 法人事業税超過課税については、現行では、経済・雇用対策の充実強化を図りつつ、兵庫の特性と地域資源を生かした産業構造改革プロジェクトの推 進による新産業の創造等の推進をその充当事業としています。当該超過課税は、平成18年3月12日から平成23年3月11日までの5年間を期間とする第6 次延長分として継続する予定であります。 一方、その所得課税法人個々に目を転じれば、生き残りのために今後とも各法人における売り上げの増加を図り、労働生産性の向上を達成すること が必要となってきています。そのためには、企業の規模の大小を問わず、働きやすい職場環境をつくり、職業生活と家庭生活との両立を図ることが重要になって きています。 国においても、次世代育成支援を進めていく上では、育児を行う労働者の仕事と家庭の両立が大きな課題になっていることから、「育児休業等に関 する法律」を平成4年度から施行し、平成7年度から、従業員に対して、雇用保険料を財源とした育児休業給付金が支給されることとなりました。なお、事業主 に対しては、事業所内託児施設助成金、育児両立支援奨励金等が支給されているところです。 しかし、国が制度を整えつつも、中小企業においては、育児休業制度を設置していなかったり、実質的に運用する余裕がないとの声もあります。私 は、さらに一歩踏み込んで、育児休業を取得する従業員を雇用している法人企業に対して経済的支援を行うなど、育児休暇を取得しやすいような仕組みが必要だ と思うのであります。 そこで、私は、法人企業の育児休業制度への支援の充実について、第6次延長分の法人事業税超過課税の活用策も含めて、県当局の所見をお伺いいたします。 次に、第3点、専業主婦への経済的子育て支援についてであります。 平成17年3月の私の一般質問で取り上げましたが、県では、新しいひょうご子ども未来プランで、「未来を担う子どもの育成」を重点目標の一つとし、子育ての質を重視する政策を掲げられましたので、それに大いにかかわる問題として、改めて質問をいたしたいと思います。 本来、子育ては、「少なくとも3歳までは、母親の愛情いっぱいの環境の中で行われるべき」との指摘は、これまで多くの自由民主党の議員からなさ れてきたところであります。受胎の瞬間から誕生を経て8歳ぐらいまでに脳の9割まで発達することは、最近、脳科学の分野でも知られてきたところでありま す。特に、ゼロ歳児のころは前頭葉が爆発的に発達する大切な時期であり、十月母胎の中ではぐくまれた胎児が出産を経て、突然知らない人に預けられること は、乳児にとりストレスとなり、厳しい環境に常時さらされることになります。最近問題になっているADHDなどの発達障害は、後天的にゼロ歳児のころ、前 頭葉に障害を受けたものであると聞きます。また、母親にとって大切な母性が育つ機会も失われ、「子育ての手荷物化」と言われるように、子供は物となり、自 分にとって邪魔なものとなり、ひいては児童虐待にまで至ることになるのではないでしょうか。 江戸川区では、公立保育所でのゼロ歳児保育をやめ、専業主婦への乳児養育手当として、所得により月1万円または1万3,000円を支給してい ます。働かなければならない母親には、保育ママの制度を用意しております。次世代を担う子供の育成のために、ぜひこうした施策が市町において普及するよ う、県として検討すべきと考えます。 一方、税の分配の公平性の観点から、これまでの少子化対策に誤りがなかったのか、検証する必要があります。本県では、今まで働く女性の支援と いった観点からの施策が中心となっており、専業主婦の子育てに対する施策がほとんどないに等しく、偏ったものではなかったかと思います。ちなみに、子育て にかかる女性への支援に対して、県予算を主に専業主婦が対象となる事業と主に就業している女性に対する事業を抽出し、割り振ると、私の試算によれば、個別 事業の仕分けの難しい面があるものの、1世帯当たりの予算額はおおむね1対13となります。つまり、専業主婦への子育て支援は、働く女性への支援のわずか 13分の1しか予算が使われていないのであります。さらに、市町レベルにおいては、保育所や学童保育への大きな財政負担などにより一層偏って、働く女性に のみ子育て支援が行われている実態があります。 例えば、宝塚市内の保育所への税金投入は、乳児1人当たり経費月16万円から親の支払う保育料5万円を差し引いた11万円にもなっています。 本来、保育事業は、保育に欠ける児童のみを対象とする福祉事業であったものが、厚生労働省の労働政策や男女共同参画の政策として、働く女性全般に要件緩和 したため、地方自治体にとり大きな財政負担となったのであります。 私は、平成6年のエンゼルプラン以来の厚生労働省の政策は、専業主婦を囲い込んで労働市場に駆り立てる労働政策であり、少子化対策としては失敗であったと言わざるを得ません。 県当局は、やれることは何でもやるといったこれまでの少子化対策を改め、新しいプランでは、一つに、子どもをふやす、二つに、未来を担う子ども の育成、三つにバランスを欠いた状態に対応する社会システムの変革の3本柱のもとに、過去の事業や施策を整備し、新たに選択と集中により組み立て直すべき であります。特にこの10年、男女共同参画の考えにより乳児の保育を進めてきたことから、子育ての質が問われる事態に至っているのであります。 母性を回復し、損なわれた子育ての質を回復するために、子育てという社会にとっても大事業に専念していただいている専業主婦が経済的な負担を 子育てに感ずることのないよう、また、今なお共働き世帯の3倍近くある専業主婦の世帯が、少子化対策においてほとんど省みられない不公平の是正のため、専 業主婦への子育て支援に取り組むべきだと思いますが、当局のご所見をお伺いいたします。 質問の第2項目は、小中学校における性教育についてであります。 学校における性教育は、学習指導要領にのっとることはもちろんですが、児童生徒の人格の完成と豊かな人間形成を究極の目的とし、命の尊重、自他 への尊重、男女平等等の精神に基づき、健全な家庭を築くこと等にあると思います。しかし、最近、児童生徒の発達段階や受容能力等を踏まえない性教育が実施 されている学校があると指摘されています。文部科学省は、このような状況を踏まえ、昨年4月、公立小中学校における性教育の実態調査を行いました。 その結果によれば、「小学校1、2年で性器の名称を教える」、「小学校2年の授業で、絵を使って性交を教える」などの苦情等が全国で延べ 155校にあり、また、教育委員会に対するものを含めると約600件ありました。本県においては、指導内容や教材が発達段階を踏まえていないなどの苦情等 が、保護者から市教育委員会や小中学校に対して20件余り寄せられていたとお聞きしています。しかし、苦情を学校が記録しなかったケースも想定され、実数 はさらに多いと言われています。 実際、宝塚市内の小学校では、養護の先生が、1年の子供に性器の名称を英語で教えたり、人形を使って性同一性障害について、「男か女か見かけ で判断してはいけない」と子供を混乱させたり、「お母さんにおふろで性器を見せてもらいなさい」などと恥知らずなことを言っています。PTAとして抗議を したところ、説明することができないので、性教育に詳しいお医者さんに説明してもらうというのですから、話になりません。 校長は、信じがたいことですが、学習指導案のような文書は一切ないと言います。宝塚市教育委員会の「学校保健の手引き」を調べましたところ、 平成15年に改訂のための検討委員会を養護教諭6人等で構成し、教育委員会は単に「協力」となっており、その内容は、ジェンダーフリー教育の一環として性 教育を組み立てており、事実上性教育が野放しになっていることに驚かされたのであります。 また、教職員から成る性教育の運動団体である性教協、すなわち、「人間と性」教育研究協議会の近畿セミナーが、一昨年は明石で、昨年は尼崎で 開かれており、加古川市の小学校の先生は、性行為の経過を図示した教材を4年生の取り組みとして発表しており、これなどは子供の心理的虐待以外の何物でも ありません。 このような調査結果や事例を踏まえ、県当局は、小中学校における性教育のあり方について、どのように認識し、どのように取り組んでいかれようとしているのかをお伺いいたします。 質問の第3項目は、男女共同参画社会の形成についてであります。 我が国における男女共同参画社会の形成は、日本国憲法に男女平等の理念がうたわれたことが大きな契機となり、戦後の国際社会における取り組みと も連動しながら進められてきました。平成11年には男女共同参画社会基本法が制定され、平成12年には当該法に基づき、男女共同参画基本計画が策定された ところです。しかし、当該計画には、「社会的・文化的に形成された性別、すなわちジェンダーに敏感な視点を定着させ、職場、家庭、地域におけるさまざまな 慣習、慣行の見直しを進める」という文言があり、それがジェンダーフリー思想を信奉する勢力にお墨つきを与えていたことは報道されているとおりです。 今般、当該計画が改定され、第2次男女共同参画基本計画が策定されましたが、内閣府男女共同参画局は、平成18年1月31日付で、「ジェン ダーフリーについて」という事務連絡において、「ジェンダーフリーという用語を使用して、性差を否定したり、男らしさ、女らしさや男女の区別をなくして人 間の中性化をめざすこと、また、ひな祭り等の伝統文化を否定することは、国民が求める男女共同参画社会とは異なる」、「男女同室着がえ、男女同室宿泊、男 女混合騎馬戦等の事例は極めて非常識である」などと記されるとともに、地方公共団体においても、今後は「ジェンダーフリー」という用語は使用しないことが 適切であるとしているところです。 今回の国の計画の見直しにおいては、自由民主党が誤ったジェンダーフリー思想を排除したものであり、一定の評価をするものであります。しかし ながら、見直しは不十分と、なお不十分と言わざるを得ません。なぜなら、1.「ジェンダー」というフェミニストの用語が残されたこと、2.配偶者控除の見 直しなど、男女共同参画社会における専業主婦の役割を過小評価していること、3.選択的夫婦別氏制度を進めようとしており、これは家族制度を解体しようと するものであり、認められない、4.男性の育児休業に数値目標を設けているのは、男女の生物学的性差を無視している、5.性と生殖の権利――リプロダク ティブ・ライツについて、中絶の自由を認めるものではないとされたものの、あいまいである、6.計画の基調が男女の人権の尊重であり、今日の離婚の急増や 家庭崩壊の現状をかんがみ、社会の基礎的単位である家を調えるための道徳的視点あるいは理念が欠けている、以上が私見であります。 ところで、平成7年に北京で開催されました第4回世界女性会議にマザー・テレサは書簡を送りました。その中で、「女性特有の愛の力は、母親に なったときに最も顕著にあらわれます。母性は、神から女性への贈り物。私たちは、男女を問わず、世界中に心からの喜びをもたらしている神の贈り物――母性 にどれだけ感謝しなければならないことでしょうか。しかし、私たちが、愛することや他者のために尽くすことよりも仕事や社会的地位の方を大切だと考えた り、妊娠中絶などをすれば、この神の贈り物を破壊することになりかねません。仕事、夢、財産、そして自由も、愛にかえることはできません。さらに、男女の すばらしい違いを否定する人々は、自分たちが神によってつくられた存在であることを認めようとしませんし、それゆえに、隣人を愛することもできません。彼 らがもたらすものは、対立と不幸と世界平和の破壊でしかありません」と述べられ、フェミニズムを激しく非難されたのであります。 県においては、男女共同参画社会の実現をめざして、平成13年に「ひょうご男女共同参画プラン21」を策定し、今般、平成18年度から22年度までの後期実施計画を策定するべく作業をされておられます。 私は、「ひょうご男女共同参画プラン21」の後期実施計画の策定に当たっては、共同体である家族の核となる夫と妻の「男らしさ」、「女らしさ」としての固有の役割を尊重した計画を策定するべきだと思っておりますが、県当局の所見をお伺いいたします。 最後に、JR宝塚駅橋上化計画及び周辺整備についてお伺いいたしたいと思います。 歌劇の街宝塚市には、都市の美しさも重要な資源として、良好な都市イメージを保っており、年間約860万人の観光客が訪れる国際観光都市であります。 現在、宝塚市内には、JR宝塚線、阪急電鉄宝塚線、今津線が走っており、計13駅があります。中でも、JR宝塚駅は、隣接する阪急電鉄宝塚駅と 並び大阪方面からの玄関口として、また三田市等から西宮、神戸方面への乗りかえ駅として、観光はもちろん、通勤・通学等で1日当たりの乗降客は宝塚市内で 最も多い約6万1,000人が利用する駅であります。また、JR宝塚駅は、観光客が最初に市内を訪れるところでありますが、老朽化が著しく、街のイメージ にはそぐわない駅舎であります。 また、現在のJR宝塚駅から阪急電鉄宝塚駅への乗りかえや宝塚歌劇場等の中心市街地へ向かう場合、JR構内で跨線橋を上下し、さらに駅外の自 由通路に上がらなければなりません。高齢者や障害をお持ちの方には大きな障壁になっています。また、駅利用者及び自動車交通量の増加に伴い、駅前広場にお いては、バス、タクシー、乗用車と歩く人が錯綜し、歩車分離ができず、歩行者の安全が確保されず、車の円滑な流れも妨げる結果となっています。改札口も、 現在は南側のみに設置されているだけであり、地元の利便性や活性化にとっても大きな課題となっています。 このような課題解消に向けて、地域においても、地元自治会、障害者団体、地元商店街等が中心となり、平成9年3月にJR宝塚駅橋上化推進協議 会を発足させ、国やJR西日本に対する要望活動等を行ってきたところです。その結果、県の支援を受けたこともあり、昨年8月には、「駅前広場等の再整備に 合わせて駅舎の橋上化を推進していく」ことが宝塚市とJR西日本との間で確認されたのであります。 また、先月13日には、再度、宝塚市及びJR宝塚駅橋上化推進協議会の両者が、それぞれJR西日本に対して、安全で安心な、人に優しい橋上駅 舎となるよう要望活動を行ったところであります。私も推進協議会の顧問としてあいさつし、「過去には不幸な事故があったけれども、災い転じて福となすとい う言葉があるように、地域の発展に貢献するとともに、利用者や住民に愛される駅ができ上がってよかったなと将来言えるように、互いに協力しましょう」と申 し上げ、双方は最善の努力を誓い合ったのであります。 昨年12月に開催されました平成16年度決算特別委員会において、「JR宝塚駅が市の玄関口にふさわしい駅となるためには、駅の橋上化にあわ せた駅前広場の再整備やバリアフリー化等の周辺整備が必要である」という私の質問に対し、「県としても、駅前広場等の整備に要する国庫補助の確保やJR西 日本との協議調整を行うなど、市の取り組みを支援する」旨の答弁をいただいたところです。 JR宝塚駅橋上化及び周辺整備計画については、地域住民や駅利用者、特に高齢者や障害者も含めた、だれもが安全で快適に利用でき、地元の活性 化に寄与する駅となるよう、JR宝塚駅の周辺整備を推進していく必要があると考えていますが、当局の今後の取り組み内容についてお伺いします。 以上をもちまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(内藤道成) 井戸知事。 〔井戸知事登壇〕 ○知事(井戸敏三) 自由民主党の森脇保仁議員のご質問にお答えいたします。 まず、少子化対策についてですが、中絶の抑制についてのお尋ねがありました。 ご指摘のように、少子化時代を迎えているにもかかわらず、30万件を超す人工妊娠中絶により、育つべき命が奪われていることに疑念を抱かれていること、私としても問題意識を持ちます。 現行の母体保護法による人工妊娠中絶の要件は、「妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれがある」、「暴力的な姦淫により妊娠した場合」に限られています。 また、その実施結果について、指定医師は知事へ届け出ることとされています。なお、妊娠が母体あるいは胎児の要因で継続できない場合に行われる 医療行為としての手法を用いた手術については、届け出の必要がありません。このため、全体としての中絶の正確な総数については、把握する方法はない、これ が実情です。この点についてはどのように考えていったらいいのか、さらに検討を進める必要があると思います。 このような状況の中で、授かった命を厳粛に受けとめ、その命を可能な限り全うさせるという人間としての基本認識を浸透させなければなりません。そして、必要に応じ、その生命の成育を支え、支援していく仕組みの構築が必要であると考えます。 出産後に養育困難な場合、一人で追い詰められていくことのないよう、産婦人科のお医者さんや助産師の協力を得て、相談やカウンセリングを行い、 乳児院、里親や養子縁組につなぐ相談支援事業により、安心して産み育てることのできる社会的支援の仕組みづくりにも取り組みたいと考えます。 また、未成年の人工妊娠中絶が、若者に大きな心身の負担を残すことから、未来の親づくり施策として、身近に悩みを共感し合える同世代の仲間をカウンセラーとして相談に乗ってもらう「思春期ピアカウンセリング事業」を全県で展開してまいります。 なお、今後、人工妊娠中絶の要件等、必要な場合には国への提案も行ってまいりたい、このように考えているところです。 続いて、働く女性を支援するための法人事業税超過課税の活用についてのご指摘がありました。 中小企業における育児休業の促進についてでありますが、経営者や労働者等を対象にしたセミナーを開催して、その普及を図る、子育て研修の講師を 企業に派遣する「事業所での子育て力アップ事業」など、意識啓発を実施しておりますが、平成18年度からは、一般事業主行動計画の策定を支援する専門家の 企業への派遣を行いますとか、企業内において、法定期間以上の育児休業や短時間勤務制度を導入していってもらいますとか、事業所内保育所の設置などを積極 的に進め、職場環境づくりに取り組んでいる企業を対象に、県が企業と協定を締結する子育て応援企業との協定締結事業を実施して、その取り組みを促進してま いります。 また、中小企業の場合、育児休業取得者の代替従業員の確保が難しいという事情もありますので、国の助成金等の普及や活用を推進するほか、育児 休業取得後の職場復帰を円滑にする「育児休業サポートプログラム」の作成を支援するとか、あるいは、事業所内小規模保育施設の設置促進のための助成などを 支援してまいります。 また、子育てを終えた女性が再就職をする場合のインターン制度の推進も行う予定です。 なお、少子対策は、まさしくこれからの社会のあり方を決める対策でもあります。したがいまして、私は、特定の財源によるよりは、全般的な対策を 講ずるべきではないかと考えますが、ご指摘の法人事業税の超過課税の活用も一つの方途であり、企業の雇用環境を整備する点で理解が得られるかどうかを見き わめた上で対応できるかどうか、今後さらに研究してまいります。 続いて、専業主婦への経済的子育て支援についてです。 核家族化の進展などに伴いまして、これまで祖父母から受けてきた子守や助言などの支援が受けにくくなっていることから、共働き家庭に対する子育てと仕事の両立支援だけではなく、子育てで孤立しがちな専業主婦に対する対策が必要です。 このため、既に地域において子育て中のお父さんやお母さんが気軽に子供とともに集い、情報交換や子育ての悩みを打ち明け合い、交流を通じて成長 していく場として、幼稚園や保育所等の協力を得て、まちの子育てひろばを設けていますが、全県で既に1,600ヵ所近く開設されております。18年度はさ らに相談機能を充実する、このように考えています。 また、従来、専業主婦については、「保育に欠けない」として、保育所への受け入れの対象となってなかったわけでありますが、専業主婦が急用や 育児疲れなどの場合に、臨時に保育所で受け入れる一時保育事業の拡充や、緊急時に当日でも対応することができる当日一時預かり事業の新たな実施を行ってま いりますし、あわせて、育児の援助を受けたい人と援助を行いたい人を組織化したファミリーサポートセンターや子育てファミリーサポートくらぶを設置推進し てまいります。 また、祖父母向けの子育て参加事業をこどもの館で行いますし、子育て講座の開催等に取り組むこととしているところです。 今後とも、国や市町との役割分担も踏まえつつ、県としても専業主婦家庭の子育て支援も含めて、積極的に子育て対策に取り組んでまいります。 以上、私からの答弁とさせていただきます。 ○議長(内藤道成) 辻井県民政策部長。 〔辻井県民政策部長登壇〕 ○県民政策部長(辻井 博) 男女共同参画社会の形成についてお答えいたします。 男女共同参画社会は、男女が互いに性差を認め合い、人権を尊重しつつ、責任を分かち合い、その個性と能力を十分に発揮することができる社会であ り、男女の違いを画一的になくし、男女の区別を一切排除するものではないと認識しているところでございます。このことは、家庭、学校、職場、地域など、社 会のさまざまな場面で実現されていくべき理念でありまして、家族関係においても、「男らしさ」「女らしさ」を否定するなど、男女の区別をなくすことをめざ すものではありません。 一方、「男だから」「女だから」ということで固定される社会的・経済的枠組みにより、それぞれの能力と個性の発揮が阻まれることがないよう配 慮すべきでもありまして、家庭にあっても、男女はその違いを認めつつ、相互に尊重しながら、協力し合い、責任を持って家族関係を築いていくことが基本であ ると考えているところでございます。 今後、このような基本認識を、現在策定中の後期実施計画にも反映させ、男女がそれぞれに家族や社会の一員としての役割を果たしつつ、生き生き と暮らせる男女共同参画社会の実現に向けまして、家族・家庭の大切さや子育て支援、また仕事と家庭の両立支援の充実等に重点を置きながら、各般の施策を展 開してまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(内藤道成) 原口県土整備部長。 〔原口県土整備部長登壇〕 ○県土整備部長(原口和夫) JR宝塚駅橋上化計画及び周辺整備につきましてお答え申し上げます。 JR宝塚駅の橋上化及び周辺整備につきましては、地元自治会などで組織いたします「JR宝塚駅橋上化推進協議会」や宝塚市の熱心な要望活動によ りまして、昨年12月12日に宝塚市とJR西日本の間で、駅前広場の再整備と駅舎の橋上化につきまして覚書が取り交わされ、基本的な合意が形成されたとこ ろでございます。 また、宝塚駅前広場につきましては、駅周辺における交通の円滑化及び安全性の向上、そして交通結節機能の強化を図るため、平成18年2月20日開催の兵庫県都市計画審議会に駅前広場の拡大などの都市計画の変更を諮問いたしまして、議決されたところでございます。 今後、宝塚市は、平成18年度早々に事業着手いたしまして、JRが進める駅舎の橋上化とあわせ、平成22年度までの完成をめざしております。 県といたしましては、新駅舎が宝塚市の玄関口にふさわしく、周辺の町並みと調和がとれ、そしてバリアフリーにも十分配慮された施設となるよう に、また宝塚の特産品の展示や販売スペースの確保など、地元の活性化にも寄与できるよう、引き続きJR西日本との調整に取り組んでまいります。 さらに、駅の周辺整備につきましても、早期の事業完了に向けまして、国庫補助事業予算の確保に努めまして、宝塚市の取り組みを支援してまいりたいと考えております。 ○議長(内藤道成) 吉本教育長。 〔吉本教育長登壇〕 ○教育長(吉本知之) 小中学校におきます性教育についてお答え申し上げます。 学校における性教育は、人間尊重の精神を基盤として、発達段階に応じて性に関する科学的知識を理解させるとともに、健全な異性観を持ち、これに基づいた望ましい行動がとれるようにすることを目標として、学校教育活動全体を通じて行う必要があると考えております。 昨年4月に行いました性教育の実態調査では、議員ご指摘のとおり、本県では20件余りの苦情等が寄せられておりますが、事実確認を行った上で、学習指導要領を逸脱した事例等につきまして、該当の市町教育委員会を通じて是正の指導をいたしました。 さらに、実態調査の結果を踏まえて、国から性教育を進めていく上での基本的考え方として、学校全体の指導計画に基づく組織的、計画的な指導を行 うこと、学習指導要領にのっとり、児童生徒の発達段階に沿った時期と内容で実施をすること、集団指導と個別指導とによって相互に補完することなどの5項目 が示されたところであります。本年2月に、この基本的な考え方にのっとって性教育を進めるよう、すべての市町教育委員会に対し周知徹底を図ったところであ ります。 今後、学校全体で取り組む指導計画の策定や児童生徒の発達段階に沿った内容での実施などにつきまして、市町教育委員会を指導し、児童生徒が性の諸問題に対して適切に判断し、対処する能力や資質をはぐくむ性教育の充実に努めてまいります。 ○議長(内藤道成) 森脇保仁議員に対する答弁は終わりました。 |