| 平成16年3月12日〜 予算特別委員会 |
第3日 3月12日 No.2 森脇保仁委員 初めに、第1の項目であるが、男女共同参画社会づくりの行政のあり方について質問したい。 第1点は、ジェンダーフリー思想についてである。 私は、男女がその個性と能力と十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は望ましいものと思っている。しかし、男女共同参画の衣をまとったジェンダーフリー思想がばっこしている。 特に教育界では、性差を否定するすり込み教育や、あからさまで子供たちの健全育成を阻害しかねない、行き過ぎた性教育が広がっている。 ジェンダーフリー思想は、子育てという大事業を担っている専業主婦の役割を否定し、男らしさ、女らしさを否定し、男女の中性化を進めている。また、男らしさ、女らしさを美徳とする文化・慣習を破壊し、性道徳や母性・父性をも破壊するものである。さらに、女性が子を産まなくなる少子化にも拍車をかける危険思想であると私は思っている。 筑波大学の中川八洋教授によると、ジェンダーとは、本来「文法上の性」という意味であるが、1970年代初頭のアメリカのフェミニスト、ジョン・マネーが、セックスが「医学的、生物学的な性」であるのに対し、ジェンダーを「社会的・文化的に形成された性」であるとし、あたかも社会的につくられた性が存在するかのように定義したのである。 さらに、日本のフェミニストは、ジェンダーの定義を性別秩序、すなわち性差による秩序とし、ジェンダーにフリーをつけて、性別秩序の破壊、性別秩序からの解放を意味するジェンダーフリーという言葉をつくり上げたと聞いている。 しかし、社会的につくられた性というのは、何の科学的根拠もないもので、フェミニストが勝手につくり上げた言葉である。性差に基づいてできた文化や習慣を破壊し、男性から男らしさを奪い、女性から女らしさを奪おうとする運動がジェンダーフリーのフェミニズムである。 このような言葉を行政が安易に使用し、ましてや確立されていない思想の普及を行うことは、大きな混乱を招くことになるのではと危惧している。 国でも、先月26日の衆議院内閣委員会で、福田官房長官が「ジェンダーフリーは公式用語ではなく、政府では使わない」、地方自治体がこの言葉を用いることについて、「誤った理解があれば、いろいろな形で指導・助言をしている」と答弁されている。 国際的にも、最近の国連の公式報告や、1995年の第4回世界女性会議での北京宣言の中でも使われていないということである。 真の男女共同参画社会づくりとは、男女の違いを科学的にとらえ、その上で両性の分業と協力の正しいあり方について考えていくものであるはずである。 そこで、質問の第1は、県として、男女共同参画社会づくりを進めていく上で、性差を否定するジェンダーフリーの思想をどのようにとらえ、性差について、どういったことに留意して取り組んでいこうとしているのか伺いたい。 特に、性差を否定したり、画一的な女性の社会進出目標の設定を前面に打ち出すのではなく、男は男、女は女の能力があることや、むしろ男らしさ、女らしさを生かすような視点をもって施策推進に取り組むことも必要であると考えるが、このことも含めて所見を伺いたい。 No.3 清原理事 男女共同参画社会は、男女が違いを認め合い、互いにその人権を尊重しつつ責任を分かち合い、ご指摘のように、その個性と能力を十分に発揮することができる社会であると考えている。 ジェンダーフリーという用語が画一的に男女の違いをなくし、人間の中性化をめざすという意味で使用されるのであれば、男女共同参画社会はこのようなことをめざすものでは全くない。この用語は、国も県も使用しておらず、県として今後も使うつもりはない。 また、女性の社会進出については、むしろ男女に違いがあるがゆえに、さまざまな分野の方針決定の場へ、ともに参画することが大切なのであり、数値目標は、関係者の意識や行動を励ますためのものであって、機械的、硬直的な運用をめざす基準とは考えていない。 男女が互いの性の違いを認め合い、尊重し合う社会への努力、それこそが親子間の考えられない事件もこの間続いているが、希薄化している家族への帰属意識や子育ての大切さ、喜びといったものを、私たちがもう一度取り戻していくことにつながるのではないかと考えている。そのための第一歩として、新年度、子育て家庭を地域で支える「まちの子育て」地域協働プロジェクト等の施策も積極的に展開してまいりたい。 No.4 森脇保仁委員 県においては、ジェンダーフリーという言葉は使わないということであり、評価したいと思う。 次に、男女共同参画関連施策の再評価についてである。 行き過ぎたジェンダーフリー思想に惑わされず、誤った啓発活動が行われないような行政内部の政策形成能力の向上に向けた取り組みが重要であると考える。 そのため、男女共同参画社会づくり条例施行後2年を経過した今、さまざまな議論がある男女共同参画行政のあり方について、具体の施策の啓発活動内容等を改めて振り返ってみることも必要ではないかと思う。 中立的な立場から見た男女の特性の違いや、青少年の人格形成や家庭観、結婚観、出産・子育てに関する意識への影響、さらには親としての義務を放棄するような事件が多発する家族の問題や、社会への帰属意識やモラルへの影響といった観点などを加えて見た場合、これまでの施策や啓発活動の内容の偏りや、啓発の対象を誤ったりするような問題点はなかったかどうか。そして、その後の国政の場や地方議会の場など、各方面における賛否両論の議論の動向も踏まえながら、今後の施策展開を図る上で留意すべき内容なども再整理してはどうかと考える。 その上で、県内部において、職員に対する情報共有や研修なども行っていくべきと考えるが、ご所見を伺いたい。 No.6 森脇保仁委員 兵庫県の「男女共同参画計画」という冊子がある。読ませていただいたが、おおむね信頼できるものでなかろうかというふうに思うが、ジェンダーという言葉も何ヵ所か出てきており、人によってとらえ方が違うような言葉であり、日本語で具体的にあらわしていただけたらと思っているのでよろしく願いたい。 次に、第3点、市町の男女共同参画行政へのかかわりについて伺いたい。 宝塚市の男女共同参画基本条例では、国の法律や県の条例とほぼ同じ理念をうたっている。ところが、具体の施策面では、ジェンダーフリー一色であり、ジェンダーフリーの思想の普及を行っている。他の市町でも男女共同参画行政の取り組みが進んでいるが、同様の事例が多いのではないかと推測するものである。 法律や条例で規定していない思想用語を、男女共同参画行政の一翼を担う市町行政が頻繁に使用することは、行政一般の男女共同参画社会づくりの理念や目標が性差の排除をめざしているかのような誤解を与えることにならないのか心配している。 県には、特に市町に対して、継続的に適切な情報提供などを行っていくような役割を大いに期待するところであり、ぜひ積極的に取り組んでほしいと考えるが、どうか。 また、ジェンダーフリーや男女共同参画行政のあり方に関するさまざまな議論も踏まえながら、例えば、県と市町が共同で施策展開のあり方を研究していく場をつくることなどを通じ、市町の政策形成力の向上にも取り組んでいっていただきたいと考えるが、あわせて所見を伺いたい。 No.7 梅谷男女共同参画課長 県内では、既に4市町が条例を、26市町が計画を策定しているが、いずれも本県の条例の例えば男女の個人としての尊厳の尊重といったような基本理念と合致している。 また、本県では、市町の施策がこうした基本理念と相反した内容にならないように、これまでも担当課長会議、もしくは毎月1回発行している男女共同参画情報等を通じて、国や県の考え方、施策の進捗状況等に関する情報提供を積極的に行ってきたところである。 また、男女共同参画センター等の拠点施設を設置している市町との連絡会議についても、定期的に開催しており、啓発事業を初めとする施策の展開のあり方や共通の課題等について協議や情報交換を行っている。 今後とも、こうした場を活用して、県内の各市町と連携・協働しながら施策に関する研究も深めて、だれもがその個性と能力を十分に発揮し、生き生きと暮らせる男女共同参画社会の実現に向けて取り組んでまいりたい。 No.8 森脇保仁委員 市町の男女共同参画と合致するというお話であったが、資料など取り寄せると、明らかにジェンダーフリーである。宝塚市でもそうであるが、宝塚市の教育用の冊子「自分らしく生きる」、三田でもそうである。私は、それは事実でないと思っているので、時間もないので議論はしないが、よく調査していただきたいと思う。 次に、第2項目、地域ぐるみの安全対策事業について伺いたい。 1点目に組織化のあり方について、井戸知事は、16年度の予算提案説明の中、「暮らしの安全・安心の確保」ということを言ったが、安全・安心は幸せに暮らす基盤であると考えている。 現在の日本の状況を見てみると、幼児の連れ去り事件が頻繁に起こり、また、だれもが被害者になり得るひったくりや路上強盗なども増加している。少年犯罪は凶悪化し、外国人犯罪も多発している。 そのような中で、地域の安全・安心の確保のために、地域の安全を地域ぐるみで守っていく地域ぐるみ安全対策事業が来年度から実施されるということで、非常に期待している。 この事業は、県内約6,000の自主防災組織に準じて、「まちづくり防犯グループ」を組織化し、グループの自主的な活動展開を支援するということであると伺っている。 しかし、組織化に当たって一つ問題点を申し上げると、私の地元では、地域ふれあいの会が中心となって、補導員やPTAと連携をとりながら防犯活動を行っている。夏の夜などには見回り活動も行っている。 このように既に地域の組織が存在するところは県下に幾つもあるのではないか。そのような地域において、新たに「まちづくり防犯グループ」を組織化すると、活動内容も重複し、長続きしないのではないかと懸念しているところである。 既存組織がある場合には、その組織を発展させていくことが望ましいと考えるが、組織化のあり方についてご所見を伺いたい。 No.9 芝丸交通安全室長 犯罪発生状況等が地域によって異なることから、地域防犯活動の取り組みとしては、既存の防犯協会、あるいは地域ふれあいの会等の防犯ボランティアが中心となるものや、自治会を中心に多くの住民が参加して展開されるものなど、その組織づくりや取り組みの内容に温度差が見られると思っている。 今回の事業は、自主防犯組織としての「まちづくり防犯グループ」の活動が地域ぐるみで推進されるよう、それぞれの地域の実情を踏まえ、きめ細かに支援しようとするものである。 ご指摘のように、既存の組織があって、防犯への取り組みが先駆的に、また積極的に行われている地域にあっては、地域の防犯のネットワーク化がさらに拡大し、より多くの住民の方が協力していただいて、その活動が充実するよう、警察とか、あるいは地域ふれあいの会等と十分協議をして、一層の支援をしてまいりたいと考えている。 また、このような地域の活動を通じて、地域ぐるみの自主防犯活動が交通安全運動と同様に、地域防犯の県民運動として、さらに県域で展開されるよう努めてまいりたい。 No.10 森脇保仁委員 2点目は、防犯活動支援についてである。 最後に、防犯活動支援について具体的な提案も含めて質問したい。 現在、犯罪が多発している一つの要因に空き交番問題が挙げられている。この問題は警察官の姿が見えないということで、犯罪抑止力が低下しているということである。 県警察では、フロントライン・パトロール隊ということで、パトカーを前線配備し、犯罪抑止に大きな成果を上げていると聞いている。これは、だれかに見られているということが犯罪抑止につながっているものと考えている。地域防犯組織の活動の目的はもちろん犯罪抑止である。 そこで、いわば「わんわんパトロール隊」活動の支援ということを提案したい。 今、犬を飼っている家庭がふえている。街中であれ、農村部であれ、犬を散歩させている姿を見ない地域はないといっても過言ではない。犬を飼っている家庭では、毎日1回は地域をいわば巡回しているわけで、犯罪者に見られているという意識を与えるために、犬を散歩させている人に目立つジャンパーを着て巡回してもらう。また、不審者を発見した場合には、しかるべきところに通報してもらう。このような活動を支援するということも一つの方法であると考えるが、どうか。 また、県として、各地域で地域の実情に応じた具体的な検討ができるよう、各地の先進事例などの情報提供を行うことなども重要ではないかと考える。 これらの提案も含め、各地域が取り組みやすく、また、できるだけ多くの住民が参加できるような防犯活動が進められるような支援について、県の取り組み姿勢を伺いたい。 No.11 井筒県民政策部長兼政策室長 犯罪を防止して、安全で安心なまちづくりを進めるには、警察力の充実はもとよりであるが、犯罪を起こしにくい環境をつくっていく、それと同時に地域住民による自主防犯活動が非常に大切ではないかと考える。 こうした自主防犯活動というのは、先ほどもあったように、地域の実情に合わせて、さらに、いろんな発想、あるいは手法で展開されることが望ましいと思っている。 したがって、今回の事業についても、地域のユニークな発想が生かされるよう支援の枠組みづくりを工夫していきたい。 そういう中で、犯罪を起こしにくい環境をつくるための手法ということで、やはり犯行を犯人に目撃される、場合によっては通報される、こういったことで犯罪を企てる者にリスクを感じさせる、こういうことが犯罪の抑止効果を高める上で有効ではないかと考える。 1月の下旬であったが、NHKの朝の番組で地域の防犯活動の取り組みがあった。これは一例であるが、朝早くは高齢者が子供たちの通学を見守る。そして昼間は買い物に行かれる主婦の方がマイカーにランプをつけて地域を回られる。夜は仕事で遅く帰られる方が、すぐ家に帰るのではなく、それもランプをつけて近所を回る、こういうことで、地域に顔が見える活動ではないか、こういうことであるので、ご提案の「わんわんパトロール隊」の活動も同様の効果があると思うので、こういったことも地域のこれからの検討の中で、県としても提案をしていきたいと考えている。 また、各地域で展開をする自主防犯グループによる有効な手法、あるいは先進的な取り組み事例についても、例えばインターネットを活用する、あるいは携帯電話を活用する、こういったいろんな取り組みがなされており、地域の防犯情報ネットワークづくり、こういったこともめざして、いろんな地区に情報提供する、こういう中で防犯コミュニティの輪を広げていきたいと考えている。 No.12 森脇保仁委員 地域の防犯は、今県民の一番の関心事である。ぜひ地域、地域に応じた形で支援していただきたい。 宝塚の場合も福井町というすばらしいまとまったコミュニティがある。高齢者の方々は、子供の帰る時間に必ず見守りをするということを何年も続けておられる。また、そうした高齢者の方々が、学校の校庭に来て、子供たちと遊びながら、見守っていただけるということもあっていいのではないかと思う。ぜひよろしくお願いしたい。 これで質問は終わる。 第4日 3月15日 No.38 森脇保仁委員 私からは3項目、7点にわたって質問する。 まず第1の項目である少子化対策について。 少子化対策の柱の一つは、いかに子育ての支援をするかである。ところが、今日の議論において、「女性がどんどん外へ出て働くことは労働政策として必要なこと、また、男女共同参画からよいことである」とされている。「子育てが働く女性の負担とならないような対策が必要である」ということが前提となってしまっているように思う。 私は、本来、子供のためにはせめて3歳くらいになるまでは家庭で子育てをするのが望ましいのではないかと思うものである。 ちなみに、最近の脳科学の発達によって、三つ子の魂百までという古くからの経験上のことわざが真実であることが科学的に立証されてきている。北海道大学大学院の澤口教授によると、幼少期に脳は爆発的に発達し、知性、人間性、人格、感情、運動能力をつくるので、幼少期に脳を豊かにうまくはぐくむことが重要であり、そのためには母性の復活が必要と言われている。また、テレビ番組でも、母親に抱かれて安心した幼児の脳は活性化することが映像ではっきりと写し出されていた。 実際、「本当は子供が小さい間は、子供と一緒にいたい」と考える方も多く、そのような方々を支援することこそ求められていると考える。 仕事と育児の両立支援を重視するが余り、子供を家庭で育てている、いわゆる専業主婦への子育て支援がなおざりにされているのではないかという視点で質問したいと思う。 まず第1点、「すこやかひょうご子ども未来プラン」の改定について、昨年7月成立した次世代育成支援対策推進法によって、地方自治体が行動計画を平成16年度末までに策定することが義務づけられ、これにあわせて兵庫県少子化対策総合推進計画である「すこやかひょうご子ども未来プラン」の改定作業を新年度1年かけて進めると聞いている。プランの改定に当たり、家庭での子育てへの支援に関して、どのような観点から改定しようとしているのか、当局の所見をお伺いしたい。 No.39 神田健康生活部長 私たちが家庭と言うと、子育てを初めいろんな機能が整った家庭というものを想像しがちであるが、この30年来見てみると、核家族が全体の60%ということで、3世代は10%台というような状況であり、こういったことを改めて考える必要があるというように考えている。 内閣府の調査によると、家庭外との接触が少ない専業主婦の方が共働きの主婦よりも子育てにストレスを感じているというような結果が示されており、核家族化や都市化が進む中、孤独な専業主婦が子育てを一人で背負い込むことによる不安感や悩みが影響しているのではないかと考えている。 いわば、専業主婦は働く母親が子育てに関して抱くような子供と接する時間が少ないとか、仕事と子育てを両立させるための困難性というような悩みとは性質が異なる不安や悩みを抱いているというように考えており、このような不安感や悩みを解消するために県として、これまでに母親同士が交流したり、子育ての悩みを相談できる場としてまちの子育てひろば事業、あるいは子育てゆとり創造センター事業などを展開してきたところである。 こういったことを踏まえて、現在策定中の少子高齢ビジョンの中でも、一つの柱として専業主婦の子育てを支援するというような項目を設けるべきだというように考えている。それに連動して策定する子ども未来プランの改定に当たっても、例えば専業主婦家庭の急病や育児疲れ等に対応した一時預かりサービス、あるいは出産後間もない時期に育児・家事の支援や具体的な育児に関する技術的指導など、地域で家庭の子育てを支える仕組みづくりに向けた検討を進め、家庭や子育てに夢が持てる社会の実現に取り組んでまいりたいと考えている。 No.40 森脇保仁委員 ぜひ共助を公がサポートするというような形で進めていっていただけたらいいのではないかというふうに思っている。 次に、第2点である保育対策について。 私は、本来、保育に欠ける児童を養育するべきとされている保育所が保育に欠けていない児童を養育しているのではないかというふうに考えている。 一部の人ではあるが、自分が遊ぶために形ばかりの就職活動や短時間就業を理由に保育所を活用している人もあると聞いている。それならば保育に欠けることを条件にせず、子供に集団経験をさせたいまじめな専業主婦など、家庭で子育てをする方にも門戸を開くべきであると思う。 また、核家族化が進み、先ほどおっしゃったように地域との結びつきが薄れていく中、専業主婦は子育てにおいて孤立し、本人が悩んだ末、子供に対応し切れず児童虐待につながるケースもふえてきているようである。このような意味においても、専業主婦の子育てに保育所が果たすべき役割があるのではないかというふうに思う。 それも含めて、現在の保育所を中心とした保育政策の中で、家庭で子育てをしている世帯への支援をどう進めようとされているのかお伺いしたい。 No.41 玉田児童課長 保育所は、専業主婦などが保育している児童の入所は認められていないところであるが、長年培った子育てに関するノウハウの蓄積があることから、地域における子育て支援の拠点として指導的な役割を果たすことが期待されているところである。 こうしたことから、保育所施設の開放を行い、保護者層のほか中学生、高校生、祖父母などの異世代、そして乳幼児とのふれあい、また、在宅乳幼児が集団生活を経験する体験保育、さらに子育てに関する情報提供などの事業を実施しているほか、地域全体の育児に関するさまざまな問題について気軽に相談に応じるすくすく相談事業の実施や、まちの子育てひろばの開設などを行っているところである。 このような取り組みによって、保育所は入所児童ばかりではなく、地域全体の乳幼児やその保護者にも利用されているところであり、本県としては、今後も地域の子育て不安や子育ての悩みを解消して、子育ては楽しいと思えるような、地域における子育て家庭への保育所の役割充実に向け支援してまいりたいと考えているところである。 No.42 森脇保仁委員 少子化は、国の活力を間違いなく衰退させる要因であり、危機管理の意味で取り組まなければいけないと私は思う。一向に少子化に歯どめがかからない現状、何か間違っているのではないかというふうに思っている。今日の少子化対策が、政策が女性を働かせるという労働政策が中心になっておるのではないか、また、何か少子化という危機を直視することなく、ぶれているのではないかというふうに思っている。この問題について、今後も勉強していきたいというふうに思っている。 第2項目である。聴覚障害者の福祉について質問する。 1点目は、聴覚障害者情報センターについてである。 これは、身体障害者福祉法に基づき設置される身体障害者更生援護施設のうち視聴覚障害者情報提供施設の一つであり、視覚障害者を対象とする点字図書館が全都道府県に設置されているのに対し、聴覚障害者情報提供施設は、制度の発足が平成2年度とおそかったこともあり、47都道府県中21都県と5政令市に27ヵ所設置されている。 また、平成14年12月に策定された国の障害者基本計画でも、聴覚障害者情報提供施設について、全都道府県での整備を促進するとされている。 兵庫県でも、点字図書館は昭和50年に設置されているが、聴覚障害者情報提供施設の設置は10年以上にわたって聴覚障害者団体から熱望されていたものであり、それがいよいよ来年度整備され、再来年度オープンされる運びになったことは、大変喜ばしいことである。 第1点目は、聴覚障害者情報センターの整備について、このたび整備される聴覚障害者情報センターについては、来年度に基本設計、実施設計を行った後、改修工事にかかるとのことで、詳細はこれから決定をされていくとのことであるが、現時点でどのような特徴を持つものとして整備されようとしているのかお伺いしたい。 No.43 山本障害福祉課長 聴覚障害者への情報提供とコミュニケーション支援の一層の充実をめざして、仮称であるが「聴覚障害者情報センター」を整備することとしている。このセンターでは、手話や字幕の入ったビデオの自主制作ができるスタジオや編集室を施設の中に備えるとともに、聴覚障害者へのコミュニケーション支援を行う手話通訳者、要約筆記奉仕員等の養成を行うこととしている。 さらに、字幕入りビデオ等の貸し出しを行うとともに、ホームページやメールマガジンなどの媒体を活用して、聴覚障害者向けの情報提供を推進していきたいと考えている。 なお、このセンターの整備に当たっては、神戸市から現在の神戸市灘区保健センターの移転跡のワンフロア、約1,000平方メートルを施設の設置場所として県が無償貸与を受けることにしている。このセンターの運営についても、県と神戸市の共同事業として取り組むこととしているところであり、こういった設置・運営の手法は全国的にも例がないものである。 No.44 森脇保仁委員 第2点目は、聴覚障害者情報センターの運営についてである。 立地条件や延べ床面積も恵まれた施設となりそうであるが、このような施設は真に聴覚障害者の方のために役に立ち、また利用しやすい施設となるようにいかに運営するのかが重要であるというふうに思う。そして障害者の視点に立った施設として運営されるためには、障害者団体と連携し、その運営について検討していく必要があると考えるが、どのように取り組まれるのかお伺いしたい。 No.45 中島福祉局長 このセンターは、聴覚障害者本人だけではなく、手話通訳者や要約筆記奉仕員といった支援者の方々のための施設でもあり、設備、運営に当たっては、こうした関係者との連携が極めて重要と考えている。 このために、設置に当たっては、当事者団体だけではなく、支援団体や学識経験者で構成する「聴覚障害者情報提供体制等検討委員会」を設け、設置場所、必要な機能、運営方法等について幅広く検討を行ってきたところである。 その運営に当たっては、関係団体等で構成する運営委員会を設け、事業の内容、進め方等について評価をいただきながら進めることとするなど、利用者のニーズにきめ細かくこたえる利用者本位の運営をめざしていくこととしているところである。 No.46 森脇保仁委員 申し添えてお聞きしたいことは、聴覚障害者の85%は手話を習得していない中途失聴者であるので、センターの整備や運営に当たっては、この点十分留意して進めていただくよう要望しておく。 次に、第3項目、産業廃棄物対策についてである。 私の地元、宝塚市北部の西谷地区は、緑にあふれ自然豊かな田園地域であるが、ここに平成12年から13年にかけて、3万立方メートルの産業廃棄物の不法投棄が行われ、現在もなお産廃の巨大な山が残されたままとなっている。まことに苦い教訓であった。 私も、地元住民として、また、地元の市会議員として住民集会を呼びかけた。不法投棄を行った福井興業や、それを取り締まれなかった県に対して、また、県の告発に対してたったの300万円の罰金という温情判決に終わったことに対して、随分腹立たしい思いをしたものである。この予算委員会では過去の責任追及ではなく、前向きにこの出来事の反省を生かした産業廃棄物対策について質問したいと思う。 第1点、条例施行後の状況について。 県では産業廃棄物等の不適正な処理の未然防止を図り、県民の生活環境の保全及び県民の生活の安全を確保することを目的とした産業廃棄物等の不適正な処理の防止に関する条例を昨年12月15日から施行している。 この条例は、宝塚では規制できなかった自社廃棄物の保管や土砂にまぜた産廃等への制限など、今までの教訓に基づいていると聞いている。その効果を期待するものである。 そこで、条例施行後短期間ではあるが、その状況はどのようになっているかお伺いしたい。 No.47 嵐環境整備課長 条例については、委員ご指摘のとおり、自社廃棄物の保管あるいは土砂であるとの抗弁により、廃棄物処理法の規制を逃れようとする悪質事業者に対して、同法の規制と合わせて運用することを目的として、産業廃棄物等の保管に対して届出制を、それから土砂の埋め立てに対して許可制を導入し、各種命令違反・義務違反に対する罰則の規定を定めたものである。 平成16年2月末現在、政令市も含んだ条例の届け出、許可状況は、産業廃棄物の保管に係る相談15件、うち届け出10件、特定物の保管に係る相談5件、うち届け出2件、土砂埋め立て等の許可に係る相談36件、うち許可1件となっている。 本条例においては、条例施行以前から継続的に不適正な処理を行っている事案に対しても、条例施行後3ヵ月以内に所要の手続を行う旨の経過措置の規定を定めており、これまで指導が困難であった事案に対しても、今後条例に基づく規制が可能となり、その効果が期待されているところである。 今後、本条例の適切な運用により、不法投棄の防止を図ってまいりたいというふうに考えている。 No.48 森脇保仁委員 継続中の案件についても、適用されるということである。宝塚市の惣川においても解体業者がコンクリート殻を河川に堆積しているというような事案がある。ぜひよろしくお願いしたいと思う。 第2点目は、基金の運用状況についてである。 ごみは一般ごみであれ産業廃棄物であれ、ごみがごみを呼ぶ結果となる。県では、過去の不法投棄の教訓から、不法投棄の初期の段階で発見されたものに対し、早期に撤去、原状回復を支援することにより、産廃の山が大きくなることを防止する目的で、基金、「廃棄物等不適正処理適正化推進基金」を設置している。 この基金について、その運用状況はどうか所期の目的どおり産業廃棄物の不法投棄が拡大する以前に撤去することに役立っているのかお伺いしたい。 No.49 嵐環境整備課長 「廃棄物等不適正処理適正化推進基金」は、廃棄物の早期撤去対策、未然防止、再発防止策としてのフェンス設置などの事業を実施しており、県民の安全、安心な生活環境の保全を図ることを目的に、平成15年1月に設置したものである。 本基金を活用した撤去事例としては、15年5月に実施した山南町におけるシュレッダーダストの不法投棄に対する原状回復事業を初めとして、2件が撤去完了しており、さらに2件についても、早急に原状回復を実施することとしている。 基金により対応した事案は、生活環境の保全上の支障が懸念される場合で早急に対応する必要があったものであり、シュレッダーダストや石油系溶剤を含有した黒色汚泥の撤去事業は、土地所有者等の要請によって迅速に対応することができ、所期の目的を達成できたものと考えている。 今後は、同基金の円滑な運用、迅速な適用による原状回復事業の実施と同時に、フェンスの設置等の未然防止、再発防止対策事業にも努めてまいりたいと考えている。 No.50 森脇保仁委員 初期の対応ということで、私も県庁へ通う途中で小規模な家具等の投棄があって、ちょっと神戸市へ連絡したら4ヵ月後にやっと取った。警察に言うてくれた方が早いよとかいうような対応で、何かまとめて期間がたってから取りに来るというような対応であった。市町とも適切に連携して初期の対応をお願いしたいと思う。 第3点目に、最後になるが、今後の不法投棄対策について。 幾ら立派な条例があっても、不法投棄の初期対応の基金があっても、不法投棄すればもうかる仕組みがあれば、いつまでたっても不法投棄はなくならないというふうに思う。 徹底的な監視、取り締まりを含め、今後の不法投棄対策について、当局のご所見をお伺いしたい。 No.51 野村環境局長 県においては、不法投棄の未然防止あるいは事案への迅速な対応ということを図るために、平成12年度から不法処理監視員として県警OBを各地域に配置をして、また、14年度からは、不法処理監視員の業務を補助するための不法処理監視サポート事業を実施するなど、不適正処理の未然防止、拡大防止を目的とした体制づくりに努めてきたところである。 また、15年度には監視体制の充実・強化、あるいは広域的な不法投棄事案に対応するために、県警からの出向職員3名により監視機動班を編成して、事業所への立入検査及び指導の強化、事業者による適正処理の確認のための追跡調査等、不法投棄対策の強化を図ってきたところである。 しかしながら、なかなか不法投棄がなくならないということに対応して、国としても廃棄物処理法の改正をして、廃棄物の疑いがあるものについての調査権限の拡充や不法投棄の未遂行為に対しても罰則の規定を置くなど、このたびさらにその強化を図るということで改正をされたところであるが、県としては、この法の的確な運用を行うとともにボランティア等による通報体制の強化なども行い、さらには先ほど条例についてのお尋ねもあったが、法ではなお対応し切れない部分があるので、廃棄物となって出てくるような部分のものの保管についても、条例によってこれを的確に運用することによって未然防止を図る、さらには基金についてもお尋ねがあったが、基金の運用による早期の原状回復や再発防止事業の促進といった施策を総合的に運用して、不法投棄対策の徹底を期してまいりたいというふうに考えている。現在頑張っておるところであるので、何とぞよろしくお願い申し上げたい。 No.52 森脇保仁委員 最後に要望である。 産業廃棄物等の不適正な処理の防止に関する条例の評価について、修正する必要がないかしっかりと取り組んでいただきたいというふうにお願いしておく。 美しい兵庫のために、まず自然環境の保全ということをよろしくお願いして、質問を終わりたいと思う。 第6日 3月17日 No.2 森脇保仁委員 私からは3項目5点について質問をする。 まず第1項目は、生活道路の安全対策についてである。 第1点あんしん歩行エリアについて、すべての人々が安心して暮らしていけるよう、安全で安心なまちづくりを進めていかなければならないと考えている。そのためには、そのベースとなる社会資本の着実な整備が求められる。安全・安心のための社会資本整備という観点から質問させていただく。 ある調査によると、高速道路、幹線道路、生活道路での交通事故件数を同じ交通量で比較すると、生活道路での死傷事故率が高くなっており、歩行者や自転車の事故も生活道路に集中している。また、歩行中の死亡事故の約6割が自宅から500メーター以内の身近なところで起きている。平成10年の世論調査の結果によると、道路の安全性を高める対策として、歩行者専用道路、幅の広い歩道など歩行空間の改善を求める声が大きくなっている。 そのような中、昨年7月に県下の40ヵ所にあんしん歩行エリアが指定された。この新たな国のメニューは、身の回りの生活道路について、歩行者、自転車などの生活者を中心に、また、面的に安全を確保する対策として導入されようとしているものであり、まさに住民ニーズに合致した施策であろうと大いに期待するものである。そこで、具体的にはどのようなものであるか、また、これまでの施策と比較してどのような効果が期待されるのかお伺いする。 No.3 竹谷道路保全課長 生活道路における安全対策として、警察庁と国土交通省が指定したあんしん歩行エリアについては、公安委員会と関係道路管理者が連携して、平成15年度より重点的に取り組んでいる。この施策には大きく三つの内容があり、一つ目は、交差点改良や信号の系統化などによって交通の円滑化をめざす外周幹線道路対策、二つ目は、エリア内において歩道の整備や歩行空間のバリアフリー化などを実施する経路対策、三つ目は、速度規制や構造的に速度を抑制するクランクやハンプなどによって、歩行者や自転車の通行を優先したゾーンを形成する対策となっている。 従来の安全対策との違いは、事故が発生した箇所や区間の対策にとどまらず、歩行者と自転車利用者の対策を総合的かつ面的に実施するところである。また、平成19年度末までに、エリア内での全体の死傷事故件数を2割抑止することなどを成果目標として設定して、その達成に向けて公安委員会や関係道路管理者が連携して取り組むことから、事故削減に大きな効果が期待できると考えている。 県としては、今後とも地域住民の理解と協力を得ながら、関係機関と協調して効果的な対策を実施することによって、歩行者や自転車が安全で安心できるまちづくりに努めていくこととしている。 No.4 森脇保仁委員 次に第2点、今後の実現に向けた方針についてである。 具体的には、新年度から各エリアにおいてそれぞれ本格的な検討に入ると聞いているが、例えば、宝塚市で指定された逆瀬川駅周辺地区を考えてみると、かなり広範囲な広さとなっている。エリア内には県道や市道もあり、県、市の十分な連携が求められ、また、子供たちの通学路など日々生活している人々にとってよりよいものとする、細やかな配慮が求められる。だれの目にも見えるよう効果を実現するため、積極的な参画と協働が求められると思うが、県として実現に向けてどのように進めていく方針なのかお伺いする。 No.5 陰山県土整備部長 あんしん歩行エリアの施策を進めるために、公安委員会と関係する道路管理者で構成する「あんしん歩行エリア連絡調整会議」を昨年の8月に設立して、県下で指定された40地区においても同様の組織を設立している。 各地区の連絡調整会議においては、第1に、交通事故などの現状分析を行うとともに、公安委員会と道路管理者で構成する交通事故防止現地検討会議や地域住民の参画を得た交通安全総点検を実施することとしている。第2に、その上でエリア内での交差点改良、歩行空間のバリアフリー化、速度規制などの総合的な安全対策を立案する。第3に、地域住民の参画を得てヒヤリハットマップを作成するなど、危険箇所の把握や周知にも努めるという三つの任務を果たすこととしている。 現在のところ、指定40地区のうち、宝塚市逆瀬川駅周辺地区を含む19地区で交通事故防止現地検討会議を開催して、交通安全総点検も8地区で実施している。これらの地区においては、安全対策を立案するとともに、小規模な交差点改良や信号機の改善など、すぐに効果の上がる対策については今年度から取り組んでいる。 今後は、平成16年度中に、残りの地区においても地域住民の参画も得ながら対策の立案に着手するなど、生活道路の安全対策の一層の推進に努めてまいる所存である。 No.6 森脇保仁委員 私は、参画と協働ということについて、何でもかんでも協働ではない、当然、施策によって協働にふさわしい事業というものはあるはずだと、そういうのが私の持論であり、まさにこの事業はそれにふさわしい、井戸県政が掲げておられる参画と協働が試される事業ではないかと思う。住民の満足度を最大限にするという意味において、ぜひ頑張っていただきたいとお願いしておく。 次に第2項目、都市部でのコミュニティバスの支援についてである。 コミュニティバスの支援については、我が党の丸上議員や酒井議員なども定例会において質問してきたが、新年度、県として、県民のモビリティーを確保する観点から、市町がコミュニティバスに主体的に取り組んでいるものに対して支援を行うこととすることであり、今後の成果に大きな期待を寄せているものである。 しかし、概してコミュニティバスについては、但馬や丹波などの山間部の高齢化が進む地域での必要性が高いようにイメージされるかもしれないが、私のいる宝塚市を初め阪神都市圏においても、高度経済成長期に大規模開発された山手の住宅地は高齢化しており、局所的には大きな課題となってきている。都市圏という一見便利なところと思われる中でも、細部を見ていくと問題が生じている。 私もこの新たな地域課題を市議会議員のときに訴え、売布山手など3路線が実現した。阪急が運行し、市がバスを購入するとともに赤字補てんするシステムである。高齢者にとっても安心して暮らせる社会づくりのためにも、今、宝塚市を初め都市部で行われているコミュニティバス事業に対しても、県としての支援が必要と思うが、県当局のご所見をお伺いする。 No.7 西村県土企画局長 本格的な高齢社会を迎えて、高齢者等の交通弱者の方々の日常生活を支える交通手段の確保対策が不可欠となっている。山間部の高齢化が進む地域のみならず、都市部も含めて既に県下29市町で、市町が主体となったいわゆるコミュニティバスが運行されている。 宝塚市においても、高齢化が進んだ坂道の多い山手の住宅地域と鉄道駅を結ぶコミュニティバスの運行が平成14年から開始されている。高齢化の一層の進展に伴って、都市部においても住民の足としてのコミュニティバスの必要性は、ますます高まるものと認識している。 身近な生活交通の維持確保については、基本的には地元市町において取り組むべき課題であるとは考えているが、県としても、高齢社会における県民のモビリティーを確保する観点から、市町からの強い要望にこたえて、コミュニティバスを運行する市町に対して、このたび都市部の市町も含め、新たに県独自の支援を行おうとするものである。コミュニティバスの利用により、郡部、都市部にかかわらず、県下の多くの高齢者等の外出機会がふえ、行動範囲が拡大することによって、生き生きとした地域社会が築かれることを期待している。 No.8 森脇保仁委員 宝塚市の場合でも、もう既に2年がたったということである。どういう成果が出たのか、私も承知していないが、山の手の高齢者が出歩くようになったのか、また、生活がどう変わったのか、そういう成果の検討もぜひお願いしたい。また、その基点である駅周辺の再開発されたところも、お年寄りが日中時間をつぶすということで活性化にもなるんじゃないかという期待もしていたので、ぜひ成果を調べていただくようにお願いしておく。 もう一つ、県が市町を支援するに当たっては、コミュニティバス事業が赤字の垂れ流しにならないよう、できるだけ赤字幅を削減するよう指導等を行うよう要望しておきたい。補助金が出るからといって、余計赤字体質になっては困る。地域で導入する際も、赤字は出るだろうな、ただ、どれぐらいまでは許容できるのかということを常に心配しておるところであり、もちろん住民が利用してもらうために協力も必要であるが、そういう何か判断が必要であると思うので、よろしくお願いする。 次に第3項目である。阪神北部の社会基盤整備について2点お尋ねする。 第1点は、六甲山系グリーンベルト整備事業についてである。 あの阪神・淡路大震災において、各所で地すべり、山腹崩壊や亀裂が生じた六甲山系を国、県、関係市が一体となって、市街地に隣接する山腹斜面一帯を一連の樹林帯として整備しようとする六甲山系グリーンベルト整備事業については、六甲山ろく地域の土砂災害に対する安全性を高めるとともに、緑豊かな都市環境、自然や景観の保全・創出を図ろうとするものである。 地域住民にとって歓迎されるべき事業であるので、地域住民への広報を初め、大いにPRしていくべきと思う。ついては、宝塚市内での現在の事業状況と今後の見通しについてお伺いする。 No.9 松本砂防課参事 六甲山系グリーンベルト整備事業において、県が担当する区域は約450ヘクタールあるが、このうち宝塚市域は約245ヘクタール、率にして約55%を占めており、公有地化と並行して樹林整備を主体とする砂防施設整備を進めているところである。用地取得に際しては、市街地に接する区域から優先的に進めており、昨年末現在で約70ヘクタール、率にして約29%の用地を取得している。 次に、整備状況であるが、既に砂防堰堤を2基、山腹工5ヘクタールの整備を完了するとともに、15ヘクタールの樹林整備を実施し、防災樹林帯の保全・育成に努めている。なお、長期的な視点に立った樹林の保全・育成策として、今年度から県民の参画と協働を基本とした「六甲山麓フェニックスの森づくり」を展開しており、既にゆずり葉地区においては住民主体の森づくり活動が行われている。また、国や関係市と連携して、毎年「六甲グリーンベルト森づくりフェア」を開催するなど、PRにも努めている。今後も計画的な事業執行によって、効果の早期発現に努めつつ、六甲山系グリーンベルト整備事業の着実な推進を図ってまいりたいと考えている。 No.10 森脇保仁委員 このグリーンベルト事業については、知っている人は知っているが、多くの方にはまだ余り知られてない。せっかくの巨額の事業であるので、また、多くの方から歓迎される事業であることは間違いないので、大いにPRをしていただきたいと思う。 次に第2点、宝塚市内の幹線道路の整備についてお尋ねする。 道路整備については、安全・安心を確保し、快適な生活環境を創造するため、地域の特性を踏まえ、地域の魅力を生かした道づくりが求められる。阪神北県民局管内には全部で62路線、約356キロメートルの県管理道路があるが、自動車交通量の増大により混雑区間も多く、特に南北幹線道路である都市計画道路尼崎宝塚線や大阪方面につながる路線である都市計画道路宝塚平井線において、交通渋滞など混雑が見られる状況である。 これらの早期解消を図るために、社会基盤整備の基本方針に基づき、着実な道路整備が求められるが、現在の状況と今後の見通しについてお伺いする。 No.11 足立街路課長 宝塚市内の幹線道路については、平成14年に策定した社会基盤整備プログラムに基づき整備を進めているところであるが、このうち、特に都市計画道路尼崎宝塚線及び宝塚平井線の整備を街路事業によって重点的に取り組んでいるところである。 尼崎宝塚線は、延長約2.0キロのうち約0.8キロが整備済みであり、現在、小浜工区及び安倉西工区の合わせて延長約0.8キロメーターの区間を事業中であり、その進捗率は約48%である。未着手区間である小浜南工区約0.4キロメーターは、中国自動車道の宝塚インターチェンジとの接続の形式や大堀川の改修計画との調整などの課題があり、日本道路公団など関係機関との事業化に向けた協議を進めているところである。 また、宝塚平井線は延長約3.8キロメーターのうち約1.7キロメーターが整備済みであり、現在、中山工区及び山本中工区の合わせて延長約 1.1キロメーターで事業を実施しており、進捗率は約51%である。また、この両工区の間約0.6キロメーターについては、宝塚市施行の土地区画整理事業によって事業を推進している。 これら事業中の工区については、いずれも平成19年度末までの完成をめざしており、この促進を図りながら、残る区間についても引き続き早期に事業着手できるよう取り組んでまいりたいと考えている。 No.12 森脇保仁委員 質問は終わるが、県土整備部におかれては、住民の満足度あるいは安心・安全というような視点から、また、子、孫のためにということで、こういう状況下ではあるが、着実に社会基盤の整備を進めていっていただくようにご努力をよろしくお願いして、質問を終わる。 第8日 3月19日 No.48 森脇保仁委員 森脇保仁である。 まず、日ごろのご精励に対し、感謝と敬意を表するものである。 私からは、2項目6点にわたり質問させていただく。よろしくお願いしたい。 まず第1項目、先ほどからと若干重複するところもあろうかと思うが、交番相談員について質問をしたい。 地域での治安を考えるとき、交番の存在が非常に大きな役割を果たしており、いつでも交番に行けばお巡りさんがいるという安心感が、地域住民に与える影響は非常に大きいと思う。 ところが、住民による警察への依存が高まるにつれ、交番勤務の警察官への依頼も多くなり、結果として、交番勤務の警察官が出動したり巡回に出たりして、空き交番となっていることが多くなっている。このことに対し県警では、平成4年度より、警察官OBを交番相談員として配置しており、空き交番対策として効果を上げていると、評判も上々である。そして、新年度には109人増員し計388人として、1人または2人勤務の交番すべてに交番相談員が配置されるとのことである。 全国を見ても、現在の約2,200人が4倍以上に増加する予定であると言われており、治安回復の重要な手段として、今後とも増員されていくものと見られている。今後ますます充実される交番相談員に関して、今後の方針等について質問する。 まず第1点、交番相談員設置の効果について、先に述べたように、平成16年度には約40%増と大幅に交番相談員を増員しようとしている。私も空き交番が少なくなったなど、おおむね好評を得ていることは承知しているが、予算額としても8億7,200万円余りの事業であり、これまでの効果を把握し、今後増員してどのような効果が期待されるのかを予測すべき状況になってきたのではないかと考える。 そこで、交番相談員の効果について、当局はどのように把握しておられるのか伺いたい。 No.49 静間地域部長 交番相談員については、平成4年度を初年度として現在279名、平成16年度で109人増員されて、委員ご指摘のとおり388人を警察官が1人あるいは2人で勤務している交番を中心に配置することとしている。 こういった交番に対して、110番通報等で非常に不在のある多忙な交番に配置することによって、住民の要望を受けていきたいと考えている。 このような交番に対して重点的に配置し、現在、地理案内、遺失・収得の届出、各種相談あるいは指導・助言、事件・事故の届出等を行っている。そしてまた、交番を尋ねて来られる住民の方々にとって、やはり交番相談員の配置というものが、交番勤務員の不在を補完する効果があると言われている。 数の状況については、昨年の事例を挙げると、遺失届を受理した際に、交番相談員が親身になって応接してくれたということで礼状もいただいており、また、観光地を受け持つ交番においては、地理案内用ポスターを作成して、訪れる県民から好評を得たというような報道もなされている。 今後は、交番相談員による交番所前での立番、防犯関係の広報資料の作成等もさせていきたいと考えている。これまでは警察官が不在時の補完的な役割から、今後は主体的な活動に取り組み、成果を十分発揮することができるような運用に配意していきたいと考えている。 No.50 森脇保仁委員 次に、第2点目、交番相談員の接遇向上について伺う。 先日、私は出先で道がわからなくなり、近くにあった交番で地理を尋ねた。特定の家を訪問したいということで行ったのだが、その交番には背広姿の交番相談員の方がおり、応対してはもらったが、空き交番でなかったという意味ではよかったが、その交番相談員の対応ぶりが問題であった。 先ほどの答弁と食い違いが出てきた。こちらは丁寧に道を尋ねたつもりであったが、相談員は、くわえたばこで、さも面倒であるかのような口調で対応し、最後まで、横柄な態度は変わらなかった。私もバッジを外して入ったわけであるが、何も特別丁寧な対応をする必要はないが、不快感が後まで残る経験であった。 相談員の数がふえてくれば、こんな人もいると、数多い相談員のごく一部だけだと信じたい。交番で困っている住民の相手をすることが多い交番相談員のこれからを考えるとき、相手に応じた適切な態度で住民に接することは重要であり、接遇向上に向けた研修や、交番相談員を接遇で評価する仕組みづくりなどの取り組みが必要になってくると考えるところであるが、当局のご所見を伺いたい。 No.51 静間地域部長 交番を訪れる方々は、地理教示や各種の相談事を聞いてもらいたい、あるいは犯罪被害や事故の届出など、多くの場合困って来訪する場合が多い。 したがって、来訪者の立場に立った適切な接遇は重要なことであることから、これらの交番相談員に対する教養については、採用時において警察本部での集合教養と署の職場による教養等行っているほか、個別の機会教養の際に、来訪者への接遇のあり方などの基本について指導を徹底している。 また、昨年10月には全交番相談員を警察本部に招集して、「資質の向上」を目的とした研修会も開催したところである。 交番相談員の活動実態については、警察署において毎日の日報により把握している。また、警察本部においても各警察署からの報告に基づき、交番相談員の接遇の適否などの活動実態をよく精査、評価し、不適切な活動実態がある場合については指導し、さらには再任用をしないなどの厳しい措置をとっているところである。 今後さらに接遇の向上を図るため、警察署のブロック単位による小グループの研修会等も実施していきたいと考えている。 No.52 森脇保仁委員 先ほどちょっと言い忘れていたが、結局、私は家を見つけられずに家に帰ったようなことで、そういう資料が全然ないというようなこともあった。ぜひ改善していただきたい。 次に第3点目、空き交番対策の充実について伺う。 今後の充実についてということである。来年度の増員の結果、1人または2人勤務の交番すべてに交番相談員が配置されることになり、空き交番対応が大きく前進することが期待されている。 ところで、交番相談員は非常勤嘱託員として、1日のうち、午前9時から午後3時45分までの6時間45分勤務であるが、各警察署長の判断で午後8時までの範囲で勤務時間をシフトさせているということを聞いている。このような1日の流れを考えていくと、朝夕の通勤・通学時間帯には、通学路の安全確保や交通関係トラブルなど、また夜になれば酔っぱらいや痴漢などと、交番勤務の警察官が外に出る機会が多くある。交番相談員が必要な時間帯は、もう少し早い持間から遅い時間帯にわたってくるのではないかと思う。 そこで、2交代を視野に入れた空き交番対策の充実について、当局のご所見を伺う No.53 静間地域部長 現在、7署36交番において、土曜日・日曜日の勤務や勤務時間を地域の実態に合わせた弾力的な運用を図っているところである。 委員ご指摘のとおり、朝は子供たちが登校する時間、夜の8時過ぎごろからは110番が多く入ってくるということであり、今後とも、より一層弾力的な運用に努めてまいりたい。例えば、一つの交番に1人の交番相談員ではなく、前半1人、後半1人というようなダブル、複数配置も検討している。 いずれにしても、せっかく増員された交番相談員であるので、真に効果的、弾力的な運用に努めていきたいと思っている。 No.54 森脇保仁委員 交番相談員の運用について、ぜひ弾力的に検討していただきたいと思う。 次に第2項目、テロ対策についてである。 先週3月11日、ちょうどここで歳入審査が行われていた日であるが、スペインの首都マドリード中心部で三つの鉄道駅の同時爆破テロが発生した。市民が 200名以上死亡、約1,500名が負傷するというおぞましい結果となった。2年6ヵ月前のニューヨーク9.11同時多発テロを改めて思い出させるものであった。 この、スペインのテロについては、国際テロ組織アルカイダが関与しているのではないかとの報道があり、今後、捜査の進展が待たれるところである。同じようなテロ事件が日本で発生するおそれは、予告されていることでもあり、兵庫県でもしかりである。テロを防止するための取り組みの充実が必要であると思うので、質問する。 第1点は、自衛隊との図上訓練について尋ねる。 去る3月5日県警本部において、テロリストの攻撃などを想定した陸上自衛隊と共同図上訓練を実施しておられる。新聞報道によると、訓練は県内に侵入した武装工作員が警察官を攻撃して、警察力では治安維持できない事態を想定し、住民の避難や工作員の制圧について警察と自衛隊の連携を検討したものとのことである。 この図上訓練のねらいと今回の成果、そして今後テロ対策として、どのようにこの訓練を充実していく考えなのか伺いたい。 No.55 斉藤警備部長 治安維持については、警察が一次的な責任を担っており、武装工作員が破壊活動を行う場合にあっても、警察が総力を挙げてこれに対処することが基本である。 今回、一般の警察力をもってしても治安を維持することができない緊急の事態を想定して、平成14年4月に締結した「治安出動の際における治安維持に関する現地協定」に基づき、本年3月5日、警察と自衛隊とが、円滑かつ緊密に連携して対処し得る態勢を構築することを目的に、共同図上訓練を実施したところである。 この訓練では、事態への対処に関する相互理解が図られたほか、警察と自衛隊の連携要領等についても活発な検討がなされるなど、大きな成果があったものと考えている。 今後とも陸上自衛隊と継続的に協議を行いながら、この種訓練を積み重ね、それぞれの役割分担のあり方等についても検討するなどして、さまざまな状況に的確に対処できるようにしたいと考えている。 No.56 森脇保仁委員 次に第2点、鉄道のテロ防止対策についてお尋ねする。 本日深夜、地下鉄をねらったテロや大災害への対応を目的として、県警と神戸市交通局、神戸市消防局等が合同で、神戸市営地下鉄山手線を使用した訓練が実施されると聞いている。地下鉄といえば、先月6日モスクワで起きた地下鉄自爆テロで39人が死亡、200人以上が負傷した事件があったほか、テロではないが昨年2月18日に韓国大邱で起きた地下鉄火災で196名が亡くなっている。 今回のマドリードの鉄道を含め、一般乗客を巻き添えにする鉄道へのテロ事件への怒りを新たにするとともに、必要なテロ対策を皆でとっていきたいと考える。 そこで、地下鉄やJR、そして県内の私鉄各社など乗客が集まる鉄道のテロ防止対策について、当局の取り組みを伺いたい。 No.57 巽警察本部長 警察としては、自衛隊のイラク派遣、国際テロの脅威の高まりを踏まえ、テロ対策をとっているが、テロ対策においては未然防止ということが何よりも重要であるという考え方に立ち、「テロリストを国内に入れない」「拠点をつくらせない」「テロを起こさせない」という観点で、テロ情報の収集・分析を図るとともに、県下の重要施設等に対する警戒警備を強化するなどの諸対策を推進している。 JR、地下鉄等の鉄道に対するテロ対策については、管轄警察署における警戒警備のほか、鉄道警察隊による新幹線への乗車警戒や、新神戸駅、三ノ宮駅等に機動隊員を配置するなどして警戒警備を強化しているところである。 また、JRや地下鉄を初め私鉄各社の施設管理者と連絡会議を開催し、自主警備の強化についてもいろいろ指導・助言を行っているほか、不測の事態に備えた初動措置訓練を合同で実施しているところである。 今後も引き続き、国際テロ情勢に応じて警戒警備を強化していくとともに、鉄道事業者に対する管理者対策を徹底してテロの未然防止に努めてまいりたいと考えている。 No.58 森脇保仁委員 最後の質問である。 第3点目は、空港や港湾等におけるテロ防止対策について、テロリストが海外から入ってくる、あるいは武器や爆破物を持ち込む、このような人や物を水際で食いとめ、テロを防止することが極めて重要と考える。 そのために、伊丹空港や神戸港など港湾での出入国管理や税関、そして海上保安庁などと連携した取り組みが必要となってくるが、その現状と充実策について伺いたい。 No.59 巽警察本部長 警察としては、テロの未然防止のためには水際対策が極めて重要であるということで、入国管理局、税関、海上保安庁等の関係機関・団体と連携したテロリスト潜入防止のための水際対策の強化、警察庁及び各都道府県警察との情報交換の緊密化による情報収集の強化、ハイジャック防止対策の強化や、重要施設に対する警戒警備の強化等の措置を講じているところである。 また、本年に入り、国際テロ対策を強化するため、全国の国際空港・港湾に「危機管理官」及び「危機管理担当官」等が設置されたところであるが、県下の神戸港を初めとする国際港湾についても、管轄警察署長が危機管理担当官もしくは危機管理副担当官に指名され、港湾管理者を初めとした関係機関との連携強化と情報の共有化を図っているところである。 今後とも、国際テロ情勢に応じて水際対策を強化し、テロの未然防止に万全を期してまいりたいと考えている。ご理解、ご支援をよろしくお願いしたい。 No.60 森脇保仁委員 最後に、県警におかれては、巽本部長が言われたとおり、テロに対し万全の体制をとっていただくということを、県民は頼りにしているのでよろしくお願いしたい。 蛇足ではあるが、きのうのある新聞に「日本人は危険に対し、耳をふさぐ、目を閉じる傾向がある」と書かれていた。戦後教育の弊害であろうと思うが、平和を唱えておれば平和が来るという間違った考え方がまかり通っているのである。テロを憎む心、テロと闘う心が国民全体の中に欠けているのではないか、平和というものは闘い取るものであると私は思っている。 テロ対策で一番重要なのは、県民一人一人の心の自衛であると私は思う。質問を終わる。 |